ドライフルーツ入りのクリスマス菓子


 クリスマスが近づくと、スーパーではさまざまなクリスマス関連のお菓子が販売されますが、イギリスではミンスパイ Mince Pieと呼ばれる、ドライフルーツやナッツがたっぷり入ったパイが店頭に並びます。そしてなぜか、イタリアのパネットーネ Panettone(ドライフルーツを生地に入れて焼いたケーキ? パン?)も、ミンスパイに負けじと並んでいるのがおもしろい。

 最近は分かりませんが、日本ではクリスマスのお菓子と言えば、シュトレン Stollen(どっしりとした生地のドライフルーツケーキ)がよく知られているのではないでしょうか。クリスマス時期のドイツなら、どこでも手に入るお菓子でしたが、ここイギリスでは、我が家から比較的近いドイツ系スーパーのアルディ Aldiでしか販売されないので、11月下旬ごろに買いに出かけます。上の写真のシュトレンも、先日アルディで購入したものです。アルディではほかにも、スパイスが効いたお菓子レープクーヘン Lebkuchenや、今年は見つけられませんでしたが、昨年はバウムクーヘン Baumkuchenもクリスマスのお菓子として売られていました。

 こうやって見てみると、ドイツ、イギリス、イタリアでは、クリスマス時期には、ドライフルーツをたっぷり使ったお菓子(ケーキ)がある、という共通点がありますね。どれも約ひと月かけて少しずつ食べていくことを想定してか、日持ちがする点も特徴的です。
 冬になるとドライフルーツ(とくにデーツと呼ばれるナツメヤシや、ナッツ類)がスーパーの店頭に通年よりもたくさん並ぶところを見ると、ビタミン不足に陥りがちな冬の重要な栄養源なのかもしれません。そして、クリスマス前に、これらを楽しく摂取するために、日持ちのするパンの材料にして焼いて食べ始めたのかな、と妄想しています(たぶん違うと思うけど……)。


 余談ですが、ドイツのケーキと言えば、バウムクーヘンを思い浮かべる方もいらっしゃると思います。しかし、私が知る限りでは、ドイツではあまり見かけることのないケーキでした。
 デュッセルドルフやその周辺(と、ミュンヘン)には、お菓子屋さんのハイネマン Konditorei Heinemannがあり(ここはチョコレートがめちゃくちゃ美味しい)、そこでは通年でバウムクーヘンが手に入ります。それ以外では、家から一番近かったスーパーのレーヴェ Reweに、クリスマス商品が並び始める9月中旬ごろから、パッケージされた小さなバウムクーヘンが販売されていたのを一度だけ見たことがあります。ただ、早い時期には店頭からなくなってしまい、その後入荷したのを見たことがありませんでした。なぜクリスマス商品としてだったのか分かりませんが、おそらく木つながり(バウムクーヘンはそもそも木の年輪を表したものと言われ、クリスマスはもみの木)なのかもしれません。あくまでも想像ですが。


 最初にも書いたミンスパイやパネットーネは、いつでも手に入る気軽さがあるので、どうしても気持ちがシュトレンに向いてしまいます。
 今年もシュトレンとレープクーヘンを買ってきたので、ちょっとずつ食べて、クリスマスまでの時期を楽しもうと思います。

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