ドイツ語のフォネティックアルファベット Buchstabiertafel


 先日、ドイツ語をやり直そうとDW(Deutche Welle)で勉強していたときに、ドイツ語のフォネティックアルファベット(日本語では『通話表』)の話題が出てきました。
 フォネティックアルファベット(フォネティックコード)とは、電話や無線で文字を伝えるさいに、聞き間違いがないように使われるそれぞれの文字を示す単語の表のことで、これを初めて知ったのは、イギリスに住むようになって間もなくのころでした。電話で名前を伝えても、日本人の名前はイギリス人にとって聞き取りづらく、スペルを想像することができないため、アルファベットを正確に伝えるために、このフォネティックアルファベットを使って名前のスペルを伝えたことが何度かありました。対面であれば、メモに書いて済むのに。

 ドイツ語でも専用のフォネティックアルファベット(ドイツ語ではBuchstabiertafel ブーフシュタビアターフェル)があることを知りました。果たして使う機会があるのか分かりませんが、覚えておくと便利かな、とここに書き出してみようと思います。[ ]内は単語の意味です。

A: Anton[アントン(男性名)]
Ä: Ärger[m 立腹]
B: Berta[ベルタ(女性名)]
C: Cäsar[チェーザー、古代ローマの軍人・政治家、カエサル]
Ch: Charlotte[シャルロッテ(女性名)]
D: Dora[ドーラ(女性名)]
E: Emil[エーミール(男性名)]
F: Friedrich[フリードリヒ(男性名)]
G: Gustav[グスタフ(男性名)]
H: Heinrich[ハインリヒ(男性名)]
I: Ida[イーダ(女性名)]
J: Julius[ユリウス(男性名)]
K: Kaufmann[m 商人]
L: Ludwig[ルードヴィヒ(男性名)]
M: Martha[マルタ(女性名)]
N: Nordpol[m 北極]
O: Otto[オットー(男性名)]
Ö: Ökonom[m 経済学者]
P: Paula[パウラ(女性名)]
Q: Quelle[f 源]
R: Richard[リヒャルト(男性名)]
S: Samuel[ザムエル(男性名)]
Sch: Schule[f 学校]
ß: Eszett[エスツェット]
T: Theodor[テオドール(男性名)]
U: Ulrich[ウルリヒ(男性名)]
Ü: Übermut[m 悪ふざけ]
V: Viktor[ヴィクトア(男性名)]
W: Wilhelm[ヴィルヘルム(男性名)]
X: Xanthippe[クサンティッペ(ギリシアの哲学者ソクラテスの妻の名前)、f 悪妻]
Y: Ypsilon[イプシロン]
Z: Zacharias[ツァハリーアス(男性名)、ザカリア(人名)]

 ドイツ語の場合の特徴は、やはりウムラウトとエスツェットでしょうか。英語にはないアルファベットなので新鮮。ウムラウトで始まる人名はないのか、すべて名詞が使われています。ChやSchがあるのもドイツ語の本領という気がします。
 単語は男性名が多いですね。ドイツ語圏の作曲家たちのファーストネームがいくつかあります。ブルックナー、ヘンデル、マーラー、ベートーヴェン、ヴァグナー、W. F. バッハ、この辺りでしょうか。
 ドイツ語ではYがあまり使われないため、アルファベットの呼び方そのままになっています。ドイツの伝統的な名前の頭がYというのも、聞いたことがありません。たとえばアルファベットのステッカーがあったとすると、ドイツでは高確率でYは置いてないか、あっても少量です。
 あとは、Xって英語だとX-Rayですが、ドイツ語は悪妻で有名なソクラテスの妻の名前Xanthippeなんですね。ドイツ語フォネティックコードのWikipediaには、いままでにどう単語が変わってきたかの変遷が表になっていて、ドイツ帝国時代から変わっていない単語は多いですが、Xがずーっと変わらずXanthippeなのは、ちょっと笑ってしまいます。
 
 私の名前Yukaをこのドイツ語フォネティックコードで言うと、次のようになるようです。

Ypsilon – Ulrich – Kaufmann – Anton

 ちなみに、ここでは表にしませんが、英語のフォネティックコードだとこのようになります。

Y for Yankee – U for Uniform – K for Kilo – A for Alpha

 ドイツでこのフォネティックコードを使う機会はなさそうですが、覚えておくのは悪くないな、と思った次第です。
 
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