サッカーのドイツ語


 いま、4年に一度開かれるFIFA ワールドカップ2022カタール大会が開かれていますね。グループリーグは連日朝から晩まで、ドイツ時間だと、11時、14時、17時、20時と試合があったので、ずっと家にこもりっぱなしで、ろくに外出していませんでした。しかし、グループリーグがいよいよ第三戦目を迎え、同グループは試合が同時刻に行われるようになり、試合開始が16時、20時となったので、やっと昼間に外出できるようになりました(笑)。決勝トーナメントに入れば、また慌ただしくなるかしら。
 
 さて、サッカーはイングランドが発祥の地(ルールが細かく決まったのはケンブリッジ!)だからなのか、日本で使われているサッカーに関する言葉はほぼ英語です。昔は和製英語の単語(例:ロスタイム、センタリングなど)が使われていましたが、いまはほとんど使われてないようです。
 ドイツではどうなのかというと、サッカー用語はほぼすべてドイツ語です。たとえば、サッカーはFußball フッスバール(これは英語のFootballに近いか……)、チームはMannschaft マンシャフトと言います。ドイツに来たばかりのころ(2014年)、サッカー用語が全然違うのに驚いたことを友人たちに話をしたら、ドイツに留学経験がある子が『日本で言う単語を使ってサッカーの話をしても、全然通じなかった』と言っていて納得です。だって本当に全然違うんだもの。

 どれだけ違うのかを、とくに日本ではカタカナで表記されるものを中心に、実況でよく聞こえてくる単語なども合わせて、ほんの一部を挙げてみました。もちろん、これがすべてではないですし、複数の言い方があるものもあります。それに、ドイツサッカーに詳しい方のブログの方がもっともっと詳しいです。なお、選手を指す名詞で女子のことを意味する言葉もありますが(例:die Spielerin シュピーラリンとあれば、女子選手のこと)、基本的に男子サッカーばかり見ているので、男性を意味する言葉ばかりになっています。

 ちなみに、ワールドカップのことは、Weltmeisterschaft ヴェルトマイスターシャフトと言って、ドイツではWMと略されることがほとんどで、World Cupという表記はほとんど見かけません。ワールドカップと2年おきに開催されている欧州選手権(日本ではユーロと呼ばれてますね)は、Europameisterschaft オイローパマイスターシャフトと言い、EMと略されます。

サッカー der Fußball フッスバール
チーム die Mannschaft マンシャフト
選手(プレーヤー) der Spieler シュピューラー
メンバー der Kader カーダー
ユニフォーム das Trikot トリコー
先発(スターティングイレブン) die Startelf シュタートエルフ
控え die Ersatzbank エアザッツバンク
チーム編成 die Aufstellung アウフシュテルング
審判(レフリー) der Schiedsrichter シーズリヒター
副審(アシスタントレフリー) der Schiedsrichterassistent シーズリヒターアシステント
ボール der Ball バール
ゴールキーパー(GK) der Torwart トアヴァルト
センターバック(CB) der Innenverteidiger インネンフェルタイディガー
サイドバック(SB) der Außenverteidiger アウセンフェルタイディガー
左サイドバック der linker Verteidiger リンカー・フェルタイディガー
右サイドバック der rechter Verteidiger レヒター・フェルタイディガー
ミッドフィルダー(MF) der Mittelfeldspieler ミッテルフェルトシュピーラー
守備的ミッドフィルダー、ボランチ der defensiver Mittelfeldspieler デフェンシファー・ミッテルフェルトシュピーラー、der Sechs ゼクス
攻撃的ミッドフィルダー、トップ下 der offensiver Mittelfeldspieler オフェンシファー・ミッテルフェルトシュピーラー、Hängende Spitze ヘンゲンデ・シュピッツェ
ウイング der Außen アウセン
左ウイング der Linksaußen リンクスアウセン
右ウイング der Rechtsaußen レヒツアウセン
フォワード(FW) der Stürmer シュトゥルマー
センターフォワード der Mittelstürmer ミッテルシュトゥルマー
前半 die erste Hälfte エアステ・ヘルフテ
ハーフタイム die Halbzeit ハルプツァイト、die Pause パウゼ
後半 die zweite Hälfte ツヴァイテ・ヘルフテ
キックオフ der Anstoß アンシュトス
パス die Abgabe アプガーべ
タックル das Tackling タックリング
シュート der Einschuß アインシュス、der Schuß シュス
ゴール das Tor トア(複数形 die Tore トーレ)
同点 der Ausgleich アウスグライヒ
ファウル das Foul フォウル
ハンド das Handspiel ハントシュピール
スローイン der Einwurf アインヴルフ
コーナーキック der Eckball エックバール
コーナー die Ecke エッケ
オフサイド das Abseits アプザイツ
ゴールキック der Abstoß アプシュトス
ペナルティエリア der Strafraum シュトラフラウム、der Sechzehner ゼヒツェーナー
ペナルティキック(PK) der Elfmeter エルフミーター(エルフメーター)
フリーキック(FK) der Freistoß フライシュトス
[選手同士の]一対一 der Zweikampf ツヴァイカンプフ
[フリーキック時にゴール前に選手たちが作る]壁 die Mauer マウアー
イエローカード die Gelbe Karte ゲルベ・カルテ
レッドカード die Rote Karte ローテ・カルテ
アディショナルタイム die Nachspielzeit ナッハシュピールツァイト
延長戦 die Verlängerung フェアレンゲルング
試合終了 der Spielschluß シュピールシュルス
勝ち、勝利 der Sieg ジーク
負け、敗北 die Niederlage ニーダーラーゲ
引き分け das Unentschieden ウンエントシーデン

 こんな感じです。改めてこうやって書き出してみると、同じスポーツのことを言っているとは思えないよなあ。
 
 話は変わりますが、一番上の写真は、2014年のブラジル大会のときにケルン駅構内を写したものです。設置された大型テレビで試合を流していて、老若男女問わず多くの人がそこに立ち止まって(ちびっこたちは地面に座って)試合を観戦していました。ほかにも、飲み屋では当たり前のように試合が流れていてみんなで飲みながら観戦したり、飲み屋のテラス席に座る人たちのために店内からテレビを出してきて試合が見られるように配慮したり、とくにドイツ戦は町のあちこちでパブリックビューイングが行われていたりと、ドイツではサッカーがとても愛されているスポーツなんだと強烈に感じた出来事でした。

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