Bärlauchが手に入ったー!


 Bärlauch(ベアラオホ)とは、ギョウジャニンニク(行者にんにく)のことです(日本のとはちょっと種類が違うらしい)。単語を分解すると、Bär(熊)とLauch(ネギ)。日本語でもクマネギと呼ばれることもあるみたいですね。ドイツでは4月5月はBärlauchの季節なんだそうです。

 これまで、ギョウジャニンニクを食べたこともなければ、実物を見たこともなかったので、話に聞いても「ふーん」としか思っていませんでした。
 たしか昨年だったと思うのですが、漫画『ゴールデンカムイ』の完結を記念に、最終回までの全話が無料公開されていたことがありました。アイヌの少女アシパと元大日本帝国陸軍軍人だった杉元佐一が行動をともにするようになって、プクサ(行者にんにく)を見つけるシーンがありました。アイヌでのプクサの存在についてアシパが語ったあと、杉元は生でプクサを試食。その後味噌を付けて食べたら美味しいかもと持ち歩いていた味噌を付けて実食したところ「生のプクサに味噌は抜群に合う!!」とムシャムシャ食べ始めたのです。これを読んだときに、「ギョウジャニンニクって、そんなに美味しいのか……!」と衝撃が走りました。なんだか、ものすごーく美味しそうに思えたのです。『ゴールデンカムイ』は初期の頃はアシパが作る美味しそうなアイヌ料理がよく出てきていたからか、グルメ漫画だとも言われていましたが、まさか自分が影響を受けるとは。いえ、たしかにめちゃくちゃ美味しそうなんですよね、オハウ(温かい汁物)とか。

 そのときは、ギョウジャニンニクは北海道で採れるもの、という思い込みがあったのでドイツにいる限りは食べられないか……と諦めました。しかし、半月前くらいに、ドイツのBioスーパーAlnaturaのアカウントで、Bärlauchを使ったレシピが紹介されているのを見てビックリ。見た目がギョウジャニンニクによく似ていたので調べてみたら、Bärlauchはヨーロッパのギョウジャニンニクのことだと分かって、ドイツでも食せるんだ!と歓喜。ドイツでも手に入るならマルクト Wochenmarktだろうとちょこちょこと見回っていたら、先日とうとう手に入れることができましたー!

 しかし、手に入ったとはいえ、どうやって食べるのが最適なのかが分からなかったので、まずはよく食べられているらしい、軽く茹でてお醤油に漬けるのをやってみました。

Bärlauchの醤油漬け。アルコールを飛ばしたお酒とお醤油を1:1で混ぜて、さっと茹でたBärlauchを漬けたものです。すごく美味しい。ちょっと漬けすぎたのか、一日経ったあとは少ししょっぱくなってしまったので、お酒とお醤油は2:1の方が良かったかも。でも美味しい

 
 ギョウジャニンニクって美味しい! 初めて食べて感激しました。茹でたからなのか、にんにくっぽい香りやクセはあまりなく、葉の部分の噛みごたえがあり、噛むほどに甘みが出てきて味わいが変わって、めちゃくちゃ美味しい。ドイツにいて、これをずっと知らないままでいたのを後悔するほどでした。とちなみに、ドイツでは採取できるところが結構あるらしくて自分たちで採ってきて料理する人も多いのだとか。また、Bärlauchを使ったペーストやソーセージ、はてはハーブティー(!)までも売られているらしいので、今度探してみようかな。とくにペーストには興味津々。

 『ゴールデンカムイ』の杉元のように、Bärlauch手に入れたら生でお味噌を付けて食べてみようと思っていたのに、それを忘れて全部茹でちゃったことだけが、もうほんとに、激しく心残り……。また見つけたら、今度こそ絶対に生にお味噌を試すぞ。そして、みじん切りにしたBärlauchを肉団子に混ぜてオハウにするんだ~。
 
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