イギリスで骨折したら


 先日、コロナ禍でGPへ行ったときの記事の最後で、A&E(Accident and Emergency)を利用したことがあると書きました。

 A&Eは、その名の通り、緊急対応をしている救急病院のことです。
 なぜ、私がその救急病院を利用したのかというと、足を骨折したからなのです。

 昨年2019年9月上旬、坂道の途中から自転車に乗ろうとしたときに、バランスを崩し、先に着地していた右足を変な風にひねってしまいました。
 そのときは自転車に乗り直して、家に帰ることができたのですが、足の痛みがひどく、翌日も痛みが引かなかったので、夫も私も骨折を疑いました。

 今回は、骨折といった大怪我をした場合、どうしたらいいのか、またその後について書いてみようと思います。

※ 以下の記事はコロナ前に起きた出来事です。コロナ禍の現在、対応が違う場合があるので、あくまでも「参考」程度にご覧ください
※※ 病院へ行くときはマスクを忘れずに!

GPではなく、直接A&Eへ行くよう助言を受けた

 通常、イギリスではGP(General Practice)と呼ばれる、総合診療をする診療所へ連絡をして予約をし、診察をしてもらってから、必要とあれば専門医のいる総合病院を案内され、初めて病院へ行くことになります。

 私も最初は、予約を入れてGPへ行くつもりでいたのですが、ある方に話しをしたら『骨折してるかもしれないなら、GPじゃなくてA&Eへ行きなさい。予約は必要ないから』と助言を受け、怪我をした翌日にA&Eへ行くことにしました。

ケンブリッジのA&E

 ここケンブリッジには、中心地から南へ行ったところに、アデンブルックス病院 Addenbrooke’s Hospitalという総合病院があり、そこにA&Eが設けられています。
 我が家のすぐ側にあるバス停は、Whippetという会社が運営するUバスの始発・終点なのですが、ここからバスに乗ると、乗り換えなしで終点のアデンブルックス病院前に着くので、これに乗って行きました。
 病院前のバス停には、いろんなところからやって来てるバスがひっきりなしに着・発車していたので、おそらく、市内を走るほとんどのバスでアデンブルックスに行くことができるのだと思います。

A&Eでの手続きなど

 アデンブルックスはとても大きな病院で、敷地内にはいろんな病棟がありますが、A&Eはバス停からほんの少しだけ歩いたところにあります。案内に沿って行くと、赤い看板にAccident & Emergencyと掲げられている入り口が見つかります。私が行ったときは、何人かが外に並んで待っていたので、最後尾に並びました。
 並んで待っていると、順番がきて呼ばれます。呼ばれたところへ行くと、看護師さんから問診を受けました。私の場合、怪我をしたときの状況や怪我した箇所、いまの痛みなどを聞かれ、ひとつひとつに答えていきました。

A&Eでは、長時間待たされるらしい

 問診が終わると、待合室で待つように言われたので、移動して座っていました。
 A&Eでは、呼ばれるまでに長時間待つことになるの(もちろん、症状にもよると思います)が鬼門だと言われています。2~3時間待ちは短い方、それよりも長く待たされるのはザラなのだとか。
 私も数時間は待つつもりでいましたが、幸運なことに、1時間も待たずにレントゲン撮影へ呼ばれたのです。その後、結果が出るまで再び待合室で待っているように言われましたが、ここでも30分ほど待っただけでした。後日、A&Eであまり待たなかった話しをしたら、「それは本当にラッキーだ」とみんなに言われました。

 レントゲンの結果を教えてもらうと、黒くてゴツいブーツのようなギプス(脱着可能)と松葉杖を貸し出されました。その場で、簡単に使い方と歩き方を教わり、怪我をした箇所のケアの仕方が書かれた資料を受け取り、ギプスと杖を使って無事に帰宅できました。下の写真は、杖の説明書(右)、ギプスの説明書(中央)、怪我のケアについての資料(左)です。


 A&Eに到着してからすべてが終わるまで約2時間、病院へ向かうのに家を出てから到着までの時間を含めても、約3時間だったのは、実に幸運でした。

貸与されたギプスと松葉杖

 ギプスと杖は外出時に使用するもので、自宅ではどちらも使わずに生活していました。しかし、外出時に杖やギプスを使っていると、見た目にも怪我をしていることが分かるからか、道行く人がぶつからないよう避けてくれるので、ほとんど治りかけているときでも、ギプスだけは装着していました。

 全治6週間と言われた足の骨折でしたが、幸い順調に回復し、6週間後には普通に歩けるようになりました。

 ギプスと松葉杖ですが、これは病院(というより、NHS)から貸与されただけのもので、完治したあかつきには返却するように言われていました。病院でいろいろと説明を受けたときに、返却場所が書かれた資料を渡されていました(下の写真)。
 ちなみに、この資料の一番下に書かれているのは、痛み止めにパラセタモル Paracetamol(スペルが間違ってる)とイブプロフェン Ibuprofenのどちらかを服用するようにと、看護師さんが書いてくれたものです。どちらもスーパーで簡単に買えるので、病院帰りにスーパーで購入しました(念のために両方とも)。2〜3日はかなり痛かったので、服用しました。


 主な返却場所としてBootsとその支店の住所が書かれていたので(表)、Bootsでの返却を検討していましたが、我が家から一番近いBootsは中心地だったので、どうやって松葉杖とギプスを持って行こうか悩みました。しかし、その表の下にPark & Rideでも返却可と書いてあってビックリ(赤線のところ)。なんて便利!


 いま住んでいるところからすぐそばにPark & Rideがあるため、ここで返却をすることにしました。ギプスと松葉杖を持っていったら、インフォメーションにいた事務員さんは、受け取り慣れている風で、とくに何かを書いたり、書類を提出したりすることもなく、ただ渡すだけで返却が完了しました。

大怪我をしたら、すぐにA&Eへ

 骨折は大怪我です。GPへ行ってそれから……という手順を踏んでいる場合ではありません。もし、明らかに大怪我をしてしまったなら、すぐにA&Eへ行きましょう。予約をする必要はありません。

 ちなみに、私はドイツでも骨折をしています……恥。
 ドイツで骨折したのが2016年。夫に「ドイツで骨折して、その3年後にまた骨折って……(呆)。骨折し過ぎ」と言われたのが、地味に堪えました……。

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