いままで編んだもの ~(マイタード)グラニースクエアブランケット
ずっと持っていたのに、ブログには一度もアップしたことがないことに気づいたグラニーブランケットがありました。なので、今日はそれについて書いてみようと思います。
もう10年以上前のことだったと思いますが、フィンランドを一人で旅していたときに、たまたま入ったお店に置かれていた、かぎ針で編むグラニースクエアの編み図が載っていた無料のペーパーを手にする機会がありました。このペーパーを持ち帰って編んでみたのが、グラニースクエアとの出会いでした。そのときまで、グラニーモチーフのことは何となく知っている程度で編んだことはなく、相応の知識もありませんでした。
もうそのペーパーもどこかへいってしまったので確認ができないのですが、たしかフィンランド語が添えられていたと思います。でも、編み図は、完全に理解することができたのです。棒針は人や出版物によって書かれる記号が違いますが(日本は記号が統一されているので本当にすばらしい!)、かぎ針の記号は世界共通なんだなあ、と感慨にふけったのを思い出します。
そのあとすぐくらいだったと思うのですが、友人が妊娠・出産をしたので、そのお祝いに、その編み図を参考に中央から黄色、白、濃い緑と、花を模したモチーフをつなげたグラニーブランケットをプレゼントしました。これが初めての完成したグラニーブランケットでもありました。完成したのを見たら自分でも欲しくなってしまったので、いずれ自分用にも編もうと決めたきっかけとなりました。
それからしばらくしたあと、私は日本を離れドイツで生活を始め、日々かぎ針でなにかを編んでいました(このころは、棒針で編むことがほとんどなかった)。そんななかたまたまネットを徘徊していて見つけたのが、アメリカ人Sueさんがかぎ針編みの作品を紹介しているブログ記事の一つ、Mitered Granny Square Diagram(リンク先:Crochet Again)だったのです。
タイトルにあるmiter(ed)とは「斜めはぎにする」という意味。先の編み図は、もともとは上記SueさんのブログにあるMitered Granny Square(リンク先:Crochet Again)は、色が斜めに広がっていくモチーフなのです。
私は普通のグラニースクエアではなく、中心をずらしたその形に夢中になってしまい、自分用に編むならこれだ!と、時間を見つけてはかぎ針でせっせとモチーフを編んでいました。しかし、そんな折に輪針セットと出会って棒針編みに夢中になってしまったため、かぎ針に触ることがほとんどなくなり、いつしかモチーフ編みをすることも忘れ、そのまま放置していました。
結局このグラニーブランケットが完成したのは、編み始めてから4年くらい経ち、イギリスに渡った最初の年の秋でした。ようやく自分のためのブランケットを完成させることができ、とてもうれしかったです。
毛糸はユザワヤのオリジナル毛糸、メリノレインボウ(並太)を使っています。ウールという表示ですが、手触りがよくスベスベしていて、毛糸っぽくない糸です。このシリーズは色の種類がとても多くて(メリノレインボウで150色ある)、どの組み合わせにしようか、選ぶ楽しみがあったので好きでした。
このブランケットのモチーフは、Mitered Granny Squareで編んでいます。中央(濃淡ピンクの2色で編んだ部分)が少しずれているのが分かるでしょうか。
モチーフ同士は細編みの目が浮き出るようにつなぎ、縁は当時お気に入りだったバック細編みにしました。知識がなかったゆえ、いまだったらもう少し違ったやり方ができると思いますが、自分ではとっても気に入っています。このブランケットはあまり大きくないので、ブランケットとして活用するよりも、ソファーなどに掛けて見た目を楽しんでいます。あまりにも生活に馴染み過ぎていて、「いままで編んだもの」シリーズの記事として書くことを忘れていました。
前述のSueさんのブログには、モチーフの形を四角形から長方形(レクタングル Rectangle)にする編み方も載っていたり、色を変えるときの編み始めの工夫など、参考になるものが多いので、興味のある方はぜひ。長方形モチーフは、ブログを参考に編んだことがあります。試しに編んだだけなのでモノは残っていませんが、いずれこれで何かを編んでみたい野望があります。……いつになるかは分からないですけど。