ゲーテがここにいた……?
イギリスやドイツだけに限らずだと思いますが、おもしろ看板が商品化されていて、販売されているのをよく見かけます。ドイツではとくに、ビールにかんするおもしろ看板が多かったように思います。さすがビールの国。
そして、ドイツ人は明るい冗談好きな人が多い印象があります。もちろん、ドイツ人という言葉でひとくくりにはできませんが、少なくとも、私が接したドイツ人たちはそうでした。
おもしろ看板、Hier war Goethe nie
そんなドイツが、ドイツを代表する大文豪、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテをネタに、おもしろ看板を作っているのをご存知でしょうか。
それが、上の看板にあるHier war Goethe nieなのです。
初めてこの看板を見たときは、すばらしいセンス!と大笑いしました。
ゲーテがここにいた……ことは一度もない!
Hier war Goethe『ゲーテがここにいた』と文字も大きくして見せています。これを見て、きっと「へー! こんなところにゲーテがいたのか!」と驚く人もいることでしょう。しかし、その下に小さくnieとあり、ゲーテがここにいたことを完全否定。日本語にすると『ゲーテがここにいた……ことは一度も[決して]ない』とでも訳せるでしょうか。そのため、この看板は、ゲーテが本当にいたところ以外、どこででも使用可能です。いま住んでいるイギリスの部屋に飾っていても、まったく違和感はありません。だってここにいたことは一度もないでしょうしね!
おもしろくて大好きな看板です。
このHier war Goethe nieの看板を初めてみたのは、ドイツ語の先生のお宅へお邪魔して、庭を見せてもらっていたときでした。その文章にビックリした直後に、下の小さなnieに気づき、「そりゃいるわけないよねー!」と大笑いしたことを思い出します。
手元にあるこの小さな看板は、実ははがきとして送ることができる
さて、私が持っているこの看板は、いわゆる琺瑯でできているものです。磁石もくっつきます。四つの角には穴が開いていて、釘やネジなどで固定することも可能です。
比較物にペンを一緒に置いてみました。横幅はペンよりも少し小さいくらいで、測ってみると縦10cm、横15cmでした。看板にはちょっと小さいですね。
裏返してみると、はがきを貼ることができる枠があり、まるでポストカードのよう。
そうなんです、この小さな看板は、切手を貼ればはがきとして送ることも可能な、おもしろ看板なのでした。
そのほかのデザインのHier war Goethe nie
このHier war Goethe nieの看板は、デザインがいくつか存在しているようです。私が初めて先生宅で見た看板が、たまたま上の写真のデザインだったので、同じものを探していましたが、Amazon.deで探してみると、結構違うデザインのものありますね。玄関マットもいいなあ(マットに書かれているのはHier wohnte Goethe nieで、意味は『ゲーテがここに住んでいた、ことは一度もない』)。
こういうおもしろ看板って、探し出すと止まりません。
イギリスにもきっと、こういった看板があるんだろうな、とは思っているのですが、まだ探したことはありません。そのうち探してみようと思います。