いまさらですが、毛糸の太さについて その1


 正直に書いてしまうと、学生時代は、編み物をするのに毛糸の太さを気にしたことがほとんどありませんでした。ゲージという言葉は知っていたものの、ゲージを取らずに編めるものを編んできた人間なので、言わずもがなですが。昔、よく買っていた毛糸は、一袋10玉入でいくら、となっているものばかりで、いま思えば、そうやって買ったものは並太が多かったように思います。さらに恥を晒してしまえば、大学生くらいまで、Aranをメーカー名だと思っていました……。つまり、毛糸の太さにまったく頓着していなかったのです。知らないにもほどがあるし、頓着しないにもほどがある。

 いろいろなパターンに接するうちに、だんだんと糸の太さを気にするようになり、糸の太さについて理解するようになったのは、編み物を再開して以降です(これはひどい)。国によって呼び名や太さが違うため、表を確認しては覚えていきました。もちろんいまは、太さを気にしないわけがありません。超重要。

 自分の備忘録として、普段よく接することがある日本、イギリス、アメリカでの呼び名を書き出してみました。以下がその表です。

日本・イギリス(UK)・アメリカ(US)の糸の太さと名称

日本 極細 合細 中細 合太 並太 極太 超極太
UK 2 ply 3 ply 4 ply DK Aran Chunky Super Chunky
US Lace Light Fingering Fingering
またはSport
DK Worsted Bulky Super Bulky

※ply 名詞 [数詞と共に複合語で](布・合板・紙などの)…層,重;(糸・縄などの)…縒(ルビ:より)
(ジーニアス英和大辞典、大修館書店より引用)

 便宜上、上下を揃えて書き出して表にしましたが、決して国ごとに互換性があるわけではありません。たとえば、アメリカのSportは4 plyではなく5 plyなので、4 plyとDKの間くらいの太さとなります。また、よく知られていますが、メーカーによっても太さが違うことがままあります。以前、違うメーカーの4 plyを比べたところ、若干の太さの違いを感じたこともありました。

 上記の表を眺めていると、イギリスでの呼び方が日本ではよく知られているような気がします。前述のとおり、太さをまったく気にしていなかった私が、それが太さを意味するとは知らなくとも、アラン Aranという言葉を知っていたくらいですし。イギリス羊毛の糸がよく輸入されているからでしょうか。英語パターンで編むようになって、初めてWorstedという言葉を知りました。

 毛糸の太さについて知ったことで、『編みたいパターン』を探すだけでなく、『毛糸の太さでパターンを選ぶ』ことができるようになったのが、自分では大きく進歩できたようで、とてもうれしかったです。ご存知の方には当たり前のことと思いますが、私にとっては、えらく遠回りをして知ったことでした。

 糸の太さについては、日本語では、一般的に『太さ』と言いますが、英語ではYarn Weightと言います。なぜ重さなのか、以前はそれを不思議に思っていました。
 日本では、糸の太さのことを専門的には「番手」と言うそうですね。糸の長さを重さで割って太さを算出するそうで、糸の重さが関係しています。これを知って、英語がYarn Weightとなっているのは、おそらく日本の番手と同じように、太さを糸の重さから考えるからだと分かり、思わず膝を打ちました。

 なんとなくその2へ続く。

  
にほんブログ村 ハンドメイドブログ 編み物(個人)へ 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です