アームウォーマーを編んだ3種類の輪針


 先日完成したAibhilínは、3.0 mm、2.75 mm、2.5 mmの3種類の針を使って編みます。

 偶然ではありますが、私が持っている針はそれぞれKnitProとAddiというメーカー違い、または同じメーカーでも種類が違います。せっかくなので、針の違いについて書いてみようと思います(名称は買ったときのものです)。
 ちなみに、愛用している輪針セットには3.5 mm以下の針はないため、必要なときに必要なサイズを買っただけの、こだわりがあるものではありません。

3.0 mm – Symfonie Wood (KnitPro)

 日本でも人気の高いKnitProのシンフォニーウッド、付け替えのできる木製の編み針です。
 他メーカーをあまり知りませんが(輪針セットはKnit Picksというアメリカのメーカーのものを持っており、KnitProはここのアメリカ国外向けブランドのため、基本的に作りが一緒)、大変使い心地の良い針です。複数の色がついたバーチ材の薄い板を重ね断面を見せるよう針が作られています。バーチ材はとても緻密な素材で、硬く、でも手触りは柔らかく、持ったときの手の当たりが良いと思います。3 mm針は、針先から12〜3 mmくらいのところから徐々に細くなっていき、針先の直径は1 mmほどしかありません。この針先の細さが目を確実にとらえることができるため、細い糸でもとても編みやすいです。
 あまり欠点がないように思うのですが、木製の場合、針に変な負荷がかかると割と簡単に折れてしまうのが残念な点です(一度3.25 mm針を折ったことがある)。そのため、重い糸を使っているときや模様編みをしているときは注意が必要です。Aibhilínを編んでいたときは、折らないようにかなり気を遣いました。

2.75 mm – Circular needle (Addi)

 ドイツのメーカーAddiが出している金属でできた針です。3 mm以下は木製も金属製も付け替え針はないですよね。この針もそうです。金属でできているため、多少の負荷がかかってもびくともしないところが金属針の良いところ。木製とは違った使い方ができるのがうれしい。針の表面はほんの少しザラッとした感触があります。そのため、ほかの2本に比べると、目が落ちにくい気がします。針先から8 mmあたりから細くなっていき、針先の直径は1.2 mmくらいあるでしょうか。ほかの2本に比べると、鋭利ではありません。これが原因なのか、目を拾おうとしても、スッと目に針先が通らないことが多くて、ちょっと厄介。ただ、すごいのは、ケーブルがとてもしなやかな点です。硬すぎず、柔らかすぎず、ちょうど良い感じ。Aibhilínは同時編み Two at same timeをしていたので、ケーブルをさばくのが結構大変でしたが、この針のケーブルはとてもさばきやすかったです。

2.5 mm – Lace-Needle with extra sharp tips (Addi)

 こちらも、ドイツのAddiの針ですが、2.75 mm針とは種類が違います。名前の通り、特別尖った針先になっています。針先から11 mmくらいのところから細くなっていき、針先の直径は1 mm以下(感覚では0.8〜9くらい)。私はこの針が大好きで、靴下はいつもこれで編んでいます。以前スコットランドのエディンバラへ行ったときに立ち寄った毛糸屋さんで、この針かHiyaHiya(英語圏では、ハイヤハイヤと呼ばれていますが、ついヒヤヒヤと言ってしまう)かで迷ってこちらを購入したのですが、個人的にはとても良い買い物をしたと思っています。あまりに使い込んだからか、金属が剥げてきてしまい、ところどころピンクに変色してしまっています。
 これは3種類のなかでダントツに編みやすい針です。針先がきれいに目を通り、スムーズな糸運びができます。難点を言えば、金属が手の脂で変色してしまうことと、ツルツルした表面なので目が落ちやすいところでしょうか。あと、ほかの2本よりもケーブルが柔らかめで、同時編みだとケーブルがぐにゃぐにゃしてしまったことも気になります。しかし、それを上回る使い心地の良さに、今後3 mm以下の細い針を買うことがあれば、このシリーズを買おうと決めています。

改めて3種類の針を比べてみて

 メーカーが違えば使い心地が違うのはもちろんですが、同じメーカーでもシリーズが違えば印象も変わってきますね。
 私個人としては、針先が鋭利で細い方が好きみたいです。その方が、針で目を捉えやすく、リズム良く編めるからなのだと思います。
 ケーブルはどのメーカーもある程度の柔らかさやしなやかさはありますが、何を編むかによっては、それが活きる場合とやりにくさを感じる場合とがありました。同時編みはケーブルに編んでいるものが2つかかっているので、どうしても重くなり、柔らかすぎると使いづらい場合があります。逆に、片方ずつ編む場合は、同時編みほどに重さは感じないので、その柔らかさが活きて大変使いやすくなります。

 たまたま3本とも同じ針でなかったため、編んでいてそれぞれの特徴や、使いやすい点やちょっと使いにくい点などがあったので、使ってみての印象などをまとめてみました。

 
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