マインツで経験したカーニヴァル Fastnacht 2018
昨日2月15日は、薔薇の月曜日 Rosenmontagでしたね。そして今日は、11月11日11時11分に始まったカーニヴァルが終わる日、カーニヴァルの火曜日 Faschingsdienstagです。イギリスを始めとする英語圏では、今日は『パンケーキの日』と呼ばれていて、明日の灰の水曜日 Aschermittwochから始まる断食期間前の最後の楽しみとして、パンケーキを食べる日なのだそうです(復活祭までの四旬節は、贅沢をやめ質素な食事をする風習があります)。スーパーでも先週くらいから、バレンタインギフトの影で、ひっそりとパンケーキを作るための材料や道具が並んでいました。
さて、ドイツの薔薇の月曜日は、カトリック信者が多い主に西側の地方では、盛大なお祭り、カーニヴァルが開かれます。私が住んだユーリッヒ Jülichもマインツ Mainzもカトリック信者が多い地域だったので、毎年カーニヴァルを経験しました。とくにマインツは、ケルン Köln、デュッセルドルフ Düsseldorfとともに、ドイツ三大カーニヴァルと呼ばれていて、パレードも人出も大規模です。デュッセルドルフのは行ったことがないのですが、ケルンのは人が多すぎて本当にすごかった……。
↓下記は在日ドイツ大使館のカーニヴァルについての解説記事です。
残念ながら、今年はコロナの大流行のせいでパレードがなかったようですが、デュッセルドルフでは山車だけを走らせたり、人々が仮装をしていたりと、さすがにまったくないわけではかなったようですね(みんなカーニヴァルが好きすぎて笑える)。ドイツのZDFではその様子がニュースになっていました(下記のZDFの記事にある最初の動画)。また、同記事にはデュッセルドルフ、ケルン、マインツの昨日の様子を伝える写真もあります。
ロックダウンで家にこもっていると、あのお祭りの大騒ぎが懐かしくて、昨日はそのときの写真をずっと眺めていました。少しだけですが、2018年にマインツで撮ったカーニヴァルの写真を載せようと思います。
マインツのカーニヴァルカラーは、赤・白・青・黄と決まっています。カーニヴァルが近づくと、町には仮装のためのお店が並び、カーニヴァルグッズが売られ、カーニヴァルカラーのものが町中に溢れ、だんだんと気分が盛り上がってきます。そして気分が最高潮になったとき、カーニヴァルのパレードが始まります。
カーニヴァルのパレードには、たくさんの団体が参加しており、さまざまに趣向を凝らした衣装や山車で町を練り歩きます。マインツでは、衣装は中世のころを意識したものか思いっきりド派手なもの、山車はそのときの政治や社会を風刺したものが多かったです。
招かれた先が檻。社会風刺の山車のなかでも、これは傑作でした。ちょうどドイツとトルコの関係がいろいろと言われていたころだったんですよね。
本物の馬や牛も参加します。
ブレーツェルを描いた太鼓とあしらった衣装が最高にかわいかった。
銃口に花。ステキ。
マインツのカーニヴァルでは、あちこちから「ヘラウ Helau!」と叫ぶ声が聞こえてきます(ユーリッヒは「アラーフ Alaaf!」だったかな?)。これは、カーニヴァルで交わされる挨拶のようなもので、パレードで練り歩く人たちや山車に向かって「ヘラウ(「ラ」にアクセントを置いてヘラーゥと発音するとそれっぽい)」と叫ぶと、人からは同じように「ヘラウ!」と返事があり、山車からはお菓子が投げられます。これがすごく楽しい。このときばかりは恥ずかしさなどは捨て去り、よく叫んでいました。
パレードの山車からは、たくさんのお菓子やおもちゃが沿道に投げられるのですが、これも楽しみのひとつ。空中でキャッチできるものだけで、このときはこれくらいは集まりました(下の写真)。サンタクロースのチョコレートは、山車から手渡しされたんだったかな。
ああ、懐かしい。
来年はどうなるでしょうか。たとえその場にいられなくても、みんなが楽しそうにしているのをまた見られるといいなあ。