硬いキャベツWeißkohl ヴァイスコールの美味しい食べ方
ドイツには（イギリスでも見た）Weißkohl ヴァイスコールと呼ばれる、見た目は白くまん丸なキャベツが売られています。見た目が日本でよく見るタイプのキャベツに似ていますが、実際は葉がみっしりとしていて、切るにも固いし、生で食べても固いし、日本のキャベツとは大違いです。日本のと同じような味や柔らかさがあるのは、Spitzkohl シュピッツコールと言う、先が尖っている円錐の形をしたキャベツです。我が家は毎朝キャベツを食べるために、いつもこのSpitzkohlを購入しています。
Weißkohlは、ドイツでは非常にポピュラーなキャベツで、Sauerkraut ザワークラウトの原料はこのWeißkohlです。でも、生で食べるにしても、スープに入れるにしても、ザワークラウトを作るにしてもSpitzkohlで事足りることもあって、いままで自ら進んでWeißkohlを買おうと思ったことはありませんでした。
しかし、今年に入ってから、あるレストランで頼んだメニューがきっかけで、SpitzkohlにはないWeißkohlの歯ごたえに突然ハマってしまい、そのレストランへ行くたびにそのメニューを頼むまでに（おかげで、たまに頼まないでいると「今日はWeißkohlのサラダは頼まないでいいの？」と言われてしまう……）。その後、そのレストランの味をとっかかりにネットでレシピを調べていたら、Weißkohlを使ったKrautsalat クラウトザラートなるレシピがあることを知り、自分でも作るようになりました。
下のレシピは、私がいつも作っているKrautsalatの作り方です（ドイツのレシピをいろいろと参考にして、自分なりに工夫したものなので、伝統的なものではありません）。分量はちょっと適当です。
Krautsalatの作り方（二人分）
［材料］
1/4個
塩 小さじ1～2くらい
りんご酢 30～40mlくらい
砂糖 大さじ1～2くらい
サラダ油 大さじ2くらい
クミンシード 適量
［作り方］
1. Weißkohlを千切りにする。手で切るのは大変なので、スライサーを使うと便利。
2. 1.に塩を振って、力いっぱい揉み込んでしんなりさせる。
※5分くらい揉み込み続けると、だんだんWeißkohlから水分が出てきてしんなりします。ここで出た水分は捨てても捨てなくてもどちらでも。捨てないでおくと、ちょっと塩っぱくなります。塩っぱくしたくなければ、捨てるといいと思います。
3. 2.にクミンシードを入れて、軽く混ぜる。
4. 小鍋にりんご酢と砂糖を入れ火にかける。砂糖が溶けたら火からおろして、3.に回しかけ、さらにサラダ油も加えて、よく混ぜる。
5. 冷蔵庫に入れて2～3時間冷やしたら、できあがり。
和えた直後より、味をなじませた方がより美味しく食べられます。
分量にいろいろと幅を持たせているのは、普段は目分量で作っているのと、そのときの気分によって、塩っぱくするか、酸っぱくするか、甘くするかで変えていることもあってのことです（身も蓋もない言い方をすれば「テキトー」ってことですね……）。また、ここにScharfer Senfをちょっと加えて、砂糖を少し多めに入れる味付けも美味しいです。リンゴ酢とサラダ油の組み合わせ以外で作ったことがないので分かりませんが、米酢や白ワインビネガーでもいいと思いますし、サラダ油の代わりにオリーブオイルでも良いと思います。
Weißkohlはビタミン類をとても豊富に含んでいて、カルシウム、鉄、マグネシウムなどのミネラルも含んでいるんだとか。また、歯ごたえがあるため、少量でも満足感を得やすい野菜です。生で食べると消化に時間がかかりやすいので、消化の手助けとなるクミンシードや玉ねぎなどと一緒に食べるのが良いのだそうです。たしかに、Krautsalatには、玉ねぎのみじん切りを入れるレシピもあります（お酢と砂糖を火にかけて砂糖を溶かしたら、そこに玉ねぎ1/2～1個分くらいのみじん切りを入れて沸騰させ、千切りにしたWeißkohlにかける）。
これでWeißkohlを生で美味しく食べられるようになってうれしい！ 今度はスープやシチューなどに入れて美味しく食べられるレシピを探してみよう。
Weißkohlって、日本のキャベツを想像して扱うとまったく違うものなので、「もう二度と買わない！」とか「買って失敗した！」とかネガティヴな意見がネットで見受けられますが、食べてみるとすごく美味しいんですよ。だから、Weißkohlってすごく美味しいよ！という記事を書いてみました。
