秋冬の旬の食材、ムール貝
9月に入り、秋が本格的になってくると、どうしても食べたくなるのが秋から冬にかけて旬となる食材です。日本でもそうですが、この時期は美味しいものがたくさん旬を迎えるので、ウキウキします。
先日、お魚屋さんで、今年初めてのムール貝を手にれたので、ムール貝について書いてみようと思います。ちなみに、ムール貝は、ドイツ語ではMuscheln ムシェルン、英語ではMussels マッスルズ(どちらも複数形)と言います。
魚介への飢えを満たしてくれるムール貝
ドイツにいたころは内陸に住んでいたため、簡単に新鮮な魚が手に入らないこともあって、魚介類に飢えていました。
しかし、ムール貝だけは別でした。
ドイツでは、秋になると真空パックされたムール貝がスーパーの棚に並び始め、簡単に、しかも安価で手に入るので、よくムール貝を買って調理しては、魚介への飢えを満たしていました。多いときは、週一で食べていたほどです。私にとってのムール貝は、料理が面倒なときのお助け食材でもありました。
また、私が知る限りでは、ドイツのレストランは、秋になるとムール貝を特別メニューとして出しているところがたくさんあり、家での食事でも外食でも、ムール貝を本当によく食べたものです。
イギリスでもムール貝
イギリスに来て、初めて迎えた秋(2018年)に、お魚屋さんに新鮮なムール貝が並んでいるのを見たときは、思わず小躍りしました。そのとき以来、ドイツのころより頻度はかなり落ちましたが、それでも毎年必ず買って食べています。
スーパーでは、クリームなどに漬かっている状態を真空パックにしたムール貝が一年中売っていますが、シンプルな酒蒸しで食べたいので、こちらを買ったことはありません。買ったことがある知人によると、美味しいようです。
ネットで検索をしてみると、ヨーロッパではいろんなところで秋冬にムール貝が手に入るようですね。数年前、10月ごろに行ったフランスでも、酒蒸しというスタイルではないものの、ムール貝の生クリーム煮を食べたことがあります。これも美味しかった!
ムール貝の白ワイン蒸し
私がムール貝を手に入れたら作るのは、白ワインを使った酒蒸しです。野菜を切って、お酒を入れて、味付けもほとんどなしに蒸すだけなので、とっても簡単です。しかも、ムール貝は砂抜きなどの処理は必要ないので、そこも便利さを感じる食材です。
自己流の調理法ですが、レシピを書いてみます。量ったことがないので、量は適当、分かっているのはムール貝の1kgだけ。
[材料]
・ムール貝 1kg
・玉ねぎ
・にんじん
・にんにく
・白ワイン
1. 玉ねぎとにんじん、にんにくを切って、大きめの鍋に入れる。
2. ムール貝は殻が割れないように洗い、海藻を挟んでいるものは引きちぎり、殻にフジツボが付いていたらナイフで取るなどの処理をしてから1.に入れ、そこへ白ワイン(200mlくらい?)を回し入れる。
3. 2.に蓋をして火にかけ、蒸し焼きにする。口が開いたら出来上がり。
写真では、彩りを良くするためにSpring Onion(ネギ)を散らしていますが、なくても問題ありません。そして、鍋ごと食卓へ。
蒸したムール貝と白ワインで乾杯
わりと大ぶりな貝だったので、期待しながら食べてみると、プリップリで美味しい! Shellfish シェルフィッシュ(貝)に合うと紹介されていた白ワインともとても良く合って、この日のムール貝は、少ない量でも大満足な質と味わいでした。
酒蒸しなどでムール貝を食べるときは、身のない貝殻をトング代わりにすると食べやすいです。
ドイツのレストランでそうやって食べている人たちが何組かいて、それを真似し始めたのがきっかけなのですが、貝柱もキレイに取れるし、便利。
ムール貝がなくなったら、下にはエキスのたっぷり詰まった玉ねぎとにんじんのスープが出来上がっています。もし冷めてしまっていたら一度火にかけて、ほんの少しだけ塩を加えて、お好みでコショウを挽いてから食べると、本当に美味。