3D地図で見るドイツ

 インターネットの発達で、地図を見る機会が増えたように思います。高い技術のおかげで、平面なモニタから立体的な地図も見ることができるようになりました。
 
 上の写真にあるのは、georeliefという会社が出版しているドイツの地図です。柔らかいプラスチックでできています。
 見て分かるとおり、これはただの地図ではなく、標高を立体化しています。そのため、このドイツ地図は、アナログでありながらも3Dで地表を見て触ることができるので、地理を理解するのに一役買ってくれています。

ドイツは北が地平で南が山

 ドイツは、北のバルト海側に近いところはほとんど起伏がなく、平原が広がっていますが、南に行けば行くほどアルプスに近づくこともあって、標高が高くなっています。
 こういった違いは、この地図を見れば一発で確認することができます。標高によって色が変わる地図上の工夫はずっと前からありますが、こうやって色とともに立体化していると、より理解しやすいことを実感しました。

 下の方から撮ってみると、ドイツとスイスの国境付近(一番手前あたり)が高くなっているのが分かると思います。西側に南北に流れているライン川沿いは平地になっていますが、その周りは標高がけっこうあることがひと目で分かります。大きな谷になっているということですね。

ノルトライン=ヴェストファーレン州

 この地図でとても驚きうれしかったのが、渡独して最初に住んだ町ユーリッヒ Jülichが地図に書かれていることでした(下の写真左、赤い丸で囲ったところ)。ユーリッヒには大きな研究所があるため、研究者間では知られていますが、人口34,000ほどのとても小さな町なので、一般的には「あそこって、オランダじゃないの?」と言われたことがあるくらい、あまり知られていない町なのです。そこが地図に載っているなんて……!
 ここはノルトライン=ヴェストファーレン州 Nordrhein-Westfalenの一部なので、周りには州都のデュッセルドルフ Düsseldorfやケルン Köln、アーヘン Aachenなどがあります。そして、地図上で赤くなっている地域は、ルール工業地帯でもあるため、広範囲で人口が多いのも一目瞭然です。

ラインラント=プファルツ州とヘッセン州

 次に住んだのは、ラインラント=プファルツ州 Rheinland-Pfalzの州都マインツ Mainzです(下の写真中央、赤い丸で囲ったところ)。そこからお隣のヘッセン州 Hessenの州都ヴィースバーデン Wiesbadenに近いマインツ=カステル Mainz-Kastelという町へ引越ししました。丸の真ん中を通るのが、ライン川です。ここがちょうどラインラント=プファルツとヘッセンの州境にもなっています。ドイツは州ごとに祝日が違うため、マインツでは祝日でスーパーが開いていないのに、マインツ=カステルではスーパーは通常営業、なんてこともありました。

立体地図はおもしろい

 ドイツ全土を表示した3D地図は、ポストカードサイズ、小サイズ(29×39 cm)、大サイズ(57×77 cm)の3種類あり、私が持っているのは小サイズです。デュッセルドルフの大きな書店(Mayersche Droste)で買いました。ほかにも、ポストカードサイズだと、いろんな場所の立体地図があり、切手を貼ればそのまま発送できるようです。

 3D地図は、見ていて飽きません。この地図を見ながら夫とドイツの地形について話しを始めると、時間が過ぎるのはあっという間で、気づいたら1時間2時間が経っていた、なんてことがよくあります。
 ただでさえ地図が好きなのに、立体であるだけで、こうも魅力的になるとは……3D地図、侮れません。

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