シチリア産の大きな柑橘、Cedro チェドロ

イタリアはシチリア産のチェドロ(上2つ)とレモン(下)

 
 ドイツは、イタリアからの移民がとても多い国です。戦後の1950年代ごろよりイタリアやトルコからの移民労働者を多く受け入れ、その人達が移住し、家族を呼び寄せ定住し、現在に至ります。そのせいか、ドイツにはイタリア系、トルコ系のレストランやスーパーもとても多いです。とくにイタリア料理のレストランは、手軽に食べられるピザ屋さんから、わりと高級なイタリアンレストランまで幅広くあります。そのどちらの国も(これは私が見てきた印象ですが)同国人同士の結びつきがとても強く、ドイツ国内でもそれぞれのコミュニティが確立しているようです。

 うちの近所にも、ちょっとお高めのイタリア料理のレストラン(そこの支店のようなところも2軒ほど)と、イタリア産の商品を扱うお店があります。後者のお店Vianiでは、イタリアのハムやチーズなどイタリアから輸入された商品を扱うほか、パン屋とカフェも併設されています。お店の前には4テーブルほどが出ていて、夏はひっきりなしに、冬は0℃を下回らなければ、いつもそこで人々が食事をしていたりお茶をしているのを見かけますし、店内も買い物客で賑わっているので、人気店なんだと思います。残念なことに、私は、ショーウィンドウを眺めることはありましたが、入ったことは一度もありませんでした。

 先日、いつのものように、買い物帰りにこのお店の前を通ったら、ショーウィンドウから見える店内に柑橘類が木箱に入って並んでいることに気づきました。レモンとオレンジ、そして特に目を引いたのがCedriでした。聞いたことがない名前だったので、家に帰ってすぐに調べると、シチリア産の大きなレモンであることが分かりました。Cedro(Cedriは複数形) チェドロは、すべての柑橘系の起源となった種の一つだと言われているようで、地中海沿岸地域、中東、インド、インドネシアあたりでの栽培が多いのだとか。日本は害虫防除の関係で、輸入が禁止されているため、どうりで日本で見たことがないはずです。

 いろいろと調べていたら、どうしても食べてみたくなったので、見かけた翌日にさっそく購入してきました。

 さっそく切ってみると、ほかの柑橘系に比べて、皮から実までの間の白い部分が厚く、実がとても小さい! 調べたときに見た通りの見た目でした。

 チェドロは実ではなく、むしろこの白い部分を食べるのだそうで、レモンだと苦い部分ですが、チェドロは全然苦くありません。どちらかというと、甘みがあって食べてみるとシャクシャクとした食感でした。シチリア島では、この白い部分は塩を付けて食べるらしいのですが、スイカに塩を振って食べると甘みが増すのと同じ原理で、やってみるとたしかに甘くなって美味しかった!
 実もレモンのような刺激の強い酸味ではなく、子どものころによく食べたグレープフルーツのような、ちょっと甘みもある刺激の柔らかい爽やかな酸味でした。私が子どもだった昭和50年代ごろは、グレープフルーツを横半分に切って、その上にフロストシュガー(グラニュー糖から作られた、ヨーグルトを買うと付いてくるあのお砂糖)をかけて実をすくってよく食べていたのですが、砂糖をかけずに食べたときのグレープフルーツの味にとても似ていたのです。

 チェドロとの邂逅は、思いがけず子どものころを思い出し、その話で夫と盛り上がり、とても楽しいものでした。チェドロは、サラダにしたり、砂糖漬けにしたりして食べることが多いようなので、イタリア語、ドイツ語、英語あたりでレシピを探してみて、残りも美味しく食べたいと思います。
 
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