ドイツ国内での引越し(2016) 5 ~引越しの段取り決め
実際にどういう手順で引越しをするのかが決まるまでは、引越し経験があまりなかった私にとっては本当に辛くて、眠れない日々を過ごしていました。久しぶりに自分が書いた下記の文章を読み返してみたら、当時のことが蘇ってきて、苦しい気持ちになりました。
以下は、その二転三転したそのいちいちを書いています。長いです。
※情報は2016年当時と少々古く、現在はいろいろと変わっていることもあるかもしれませんので、くれぐれも「参考」程度にご覧ください。
前回の続きです。
自分たちの引越しの半年ほど前くらいに、友人4人家族がちょっと離れた小さな町の一軒家に引越しをするのを手伝ったことがあります。手伝いに集まった総勢15人くらいが、友人奥さんが借りてきたトラックに荷物をどんどん積み込み、引越し先へ運び込む、これを2往復し引越しが完了しました。
このように、自分たちで引越しをする、というのはこちらではよく耳にしますし、よく見かけます。しかし、私たちは200kmも離れた場所への引越しだったため、友人の手を借りるのは躊躇していました。
引越し業者を決める
まず、引越し先が大学の寮で、そこは家具付きのため、身ひとつで即入居し生活を始めることができます。しかし、住んでいたところは家具はおろかキッチンすらなかったアパートだったため、自分たちで簡素なキッチンを持っていて、それなりに荷物があります。
そして、我が家は、車の免許を持っているのは私だけ。その免許はAT車限定。しかし、ドイツはMT車が一般的で、AT車もあるにはあるけど、引越しの荷物を積めるような大きな車はMT車しか見つからない。AT車がある一番大きな車はエステート(ステーションワゴン)。いったい何往復すればいいのかも分からない。果たしで自分たちだけで引越しができるのか、それは不可能だと思いました。
ドイツに住む日本人の友人にそのことを愚痴ったら、引越し業者を営んでいる知人(ドイツ人)がいるとかで、私の話を聞いてその業者さんに話をしてくれたのです。すると「見積もりだけでも取ってみないか?」と提案があったので、じゃあ、まずは見積もりだけでも……とお願いすることにしました。
普通であれば、業者さんが自宅へ来て全部の荷物を見て見積もりを出してくれるのだと思いますが、見積もりをお願いした業者さんは住んでいた場所からえらく離れたところだったため、やり取りはすべてメールでした。荷物の大きさを記入するPDFファイルが送られてきて(一番上の画像がそのときのリストの一部)、それに自分たちが持っている荷物の大きさを記入し送り返しました。その後、ドイツにしてはわりとすぐに見積もりが送られてきて、納得のできる金額に運搬を依頼することにしました。
一方で、もう諸々があまりにも急で面倒なことも多かったため、母語でやり取りができるようにと、日系の引越し業者を使うことも検討しました。ですが、調べてみると、費用が異様に高くて軽く予算オーバー。とてもじゃないけどお願いできない。結果的に、見積もりも取らず、検討しただけに終わりました。
貸し倉庫を利用することに
業者さんにお願いすることが決まったものの、新しい部屋に入りきらない荷物をどうするかが最大の懸案でした。ずっとそのことを考えていたのですが、夫が「ストレージ(貸し倉庫)サービスを探そう」と言ってくれたのが転機となりました。
探してみるものです。すぐに見つかりました。“Lager miete 【引越し先の町】”または“Lagerhaus 【引越し先の町】”(Lagerは倉庫、mieteは賃貸し、という意味)という検索語で簡単にヒット。引越し先に近い倉庫が見つかったので、予約を入れたらすぐに返事がきて予約完了。金銭や契約書のやりとりは、実際に倉庫へ行ってからすることになっていたので、キャンセルも自由だし、予約完了した直後は本当に気が楽でした。
業者と自分たちの予定が合わない!?
しかし、ここで問題発生。
私たちは6月29日に住んでいたところを引き払わなければならないので、29日に引越しの荷物を運んで欲しい、と前述の業者さんにお願いしたのですが、「今月はもう予約でいっぱいなのでその日は無理。7月2日はどうか?」という先方からの提案に硬直。もちろん、こちらも都合があるのでその提案に乗ることはできない。
ああ、せっかく業者にお願いできると思っていたのに……と絶望感で目の前が真っ暗になりました。なかなか決まらないスケジュールだった上に、この返事でストレスMax。
この提案メールを見たとき(引越し予定日の29日まであと9日という時期だった)、『もうダメだ、引越しができない、どうしよう、時間が全然ないのに……!』と泣きそうになっていたら、夫の「ここから近いところにストレージサービスを探して、自分たちでひとまず運び出そう」、この一言でかなり救われました。
確かに、住む町に倉庫を借りなくても、ここから近くだったら車で何往復もできるし、自分たちで運び出せるし、手伝いを申し出てくれていた友人たちにもお願いできる、一時的に入ることになった大学の寮を出るときに、この業者さんにお願いをして倉庫に入っている荷物を落ち着き先へ運んでもらえばいい、これはこれで良い案! そう気を取り直して、車で30分くらいのところにある貸し倉庫を探して、予約を入れました。
さらに一転のちに、ようやくすべて決まる
じゃあ、この案で話を進めようと決めた翌日の朝、引越し業者さんから重要マークのついたメールが届いていました。なんだろう?と思って読んでみると、「グッドニュースだよ! 27日にキャンセルが出たので、27日でよければ運べるよ!」という申し出。これには飛び上がらんばかりに喜び、もちろんお願いしたい!とすぐに返事を送り、27日にやっと予約を入れることができたのでした。
家から近かった貸し倉庫は担当者へキャンセルのメールを送り、当初借りる予定だった引越し先にある倉庫(キャンセルが自由だったので、急いで連絡をとっていなかった)へは日程の変更を申し入れ再予約が完了。
こうして引越しまで1週間、ということろでやっとすべての段取りが決まったのでした。
このときのことは、『よし、これで大丈夫!』という気持ちと『ダメだった……』という気持ちの落差が激しかったことと、引越しまで時間がなかったことで、心身ともに疲れきっていました。こうやって思い出しただけでも、本当に疲れる……。時系列に並べて書いたため、ダラダラと長くてすみません。
続きます。
補足:
ドイツにも、インターネットで引越し業者を決めるための入札サイトがあります。日程に余裕があり、なおかつドイツ語が出来るなら、こちらを使うと引越しを安くあげることができるかもしれません。
ちなみに私たちも、夫が「近場でストレージサービスを探そう」と言い出す直前に、引越し入札サイトを利用して見積もりが届くか待ったのですが、引越しまでの日数が約一週間だったからか、どこからも返事がありませんでした。たはは。