ドイツ国内での引越し(2016) 4 ~部屋探し その2
引越す前の段階では、部屋探しが難航し、結局は研究所が用意してくれた大学の寮へ一時的に入ることが決まりました。引越し先の町がそこそこ遠く、物件に内見の申し込みをして返事があっても、すぐに見に行くことが難しく、部屋を決めることができなかったからです。
※情報は2016年当時と少々古く、現在はいろいろと変わっていることもあるかもしれませんので、くれぐれも「参考」程度にご覧ください。
※ドイツでアパート探しをしていると、外国人が詐欺に遭うケースがあるようです。2019年に発表されている詐欺ケースの記事を見つけたので、リンクをはっておきます。
● ドイツで賃貸詐欺にあったという話(2019年最新の手口) (← クリックすると被害を受けた方のnoteの記事へ飛びます)
前回の続きです。
内見の申し込みはドイツ語で
物件紹介サイトで気になる物件を見つけたら、片っ端から内見を申し込みましょう。なかなか返事がもらえないことが普通なので、めげないことです。
申し込むさいには、ドイツ語で文章を付けることが、返事をもらえる近道だと実感しています(理由は後述)。定型文を作っておいて、物件に合わせてちょこちょこと変えればいいのですから、そんなに難しいことではありません。
たとえば、私たちが用意したのは下記の文面です(太文字)。夫が出したていで書いています。
Sehr geehrte Damen und Herren, |
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担当者の名前が分かるなら、 男性の場合:Sehr geehrter Herr 【担当者名】, 女性の場合:Sehr geehrte Frau 【担当者名】, と書きます。 |
ich bin 【自分の名前】 und wohne in 【現在住んでいる町】, 【州】. Ab dem 【日付 例:1. Juli 2016】 arbeite ich im 【職場】 in 【引越し予定の町】. Deshalb suche ich neue Wohnung in der Nähe von 【引越し予定の町】. |
私は【自分の名前】といい、【州】の【現在住んでいる町】に住んでいます。【日付】から【引越し予定の町】の【職場】で働く予定です。そのため、私は【引越し予定の町の名前】の周辺で新しいアパートを探しています。 |
Ich interessiere mich für Ihre Wohnung. Könne ich vor die Wohnung besichtigen? Wenn das möglich ist, könnten Sie mir bitte Ihre Antwort schicken? |
私はあなたのアパートに興味があります。アパートを見学することはできるでしょうか? もし可能なら、お返事をいただけないでしょうか? |
Meine Frau und ich sind Japaner. Ich spreche Englisch und sie spricht ein bisschen Deutsch. Wir freuen uns auf Ihre Antwort. |
妻と私は日本人です。私は英語を、彼女はドイツ語を少し話します。 お返事をお待ちしています。 |
Vielen Dank und mit freuntlichen Grüßen 【自分の名前】 |
よろしくお願いいたします。 【自分の名前】 |
重要なのは、文章がドイツ語で、職場と職業を伝えること
上記のドイツ語は、かなり初歩的でまったくこなれていませんが、おそらくこれくらいで充分相手に伝わると思います。
ここで何が重要かというと、文章がドイツ語であることと職場・職業を伝えること、だと思います。文章が英語で、ただ見学したいことを伝えるだけのメッセージでは、まったく返事をもらうことができませんでした。
私が渡独する前、夫が一人でアパート探しをしていたとき、同サイトで見つけた複数の物件に英語で内見申し込みを出したのですが、梨の礫でした。そこで夫は、自分が働いている職場のことを一言添えて英語で書いた文章をドイツ語へ自動翻訳し、同僚のドイツ人に直してもらったものをつけて再び内見申し込みをしたところ、すぐに返事がもらえて、物件を決めるに至りました。このことから、ドイツ語でメッセージを送る重要性に気づくことができました。
また、物件をまだ探していたときに、夫の同僚たちが「アパート探しには、肩書や仕事のことを先方に伝えることが重要」とアドヴァイスをくれたことがありました。肩書はその人を保証し、職場を書くことで定期的な収入があって、毎月の家賃がちゃんと払えることをアピールできるため、内見申し込みのさいには絶対これらを書いた方がいいと言われたそうです。
それでも一筋縄ではいかない物件探し
しかし、こうまでしても新しいアパート探しは難航しました。
まず問題なのが、このときはまだ引越し先より遠方に住んでいたこと。申し込んだ物件を管理している会社から突然電話で連絡があって「明日見に来て」と言われても、即決で「行く!」とは言えませんでした。それで内見の話が流れたこともありました。そしてその後はどこからもほとんど連絡もないまま、日にちばかりが過ぎていく……という状態に。引越しの日がどんどん近づいているのに物件が決まらないとなると、引越しをどのように行うかも決められないので、気分はどん底でした。
一時的に大学の寮へ入るという選択肢が増えた
しかしここで、新しく勤める研究所が、2か月だけ入れるマインツにある大学の寮を用意するという申し出があったのは幸いでした。最悪、引越し先が見つからなくても、研究所の用意してくれた寮に入るという選択肢が出来たため、焦っていた物件探しに気持ちの余裕を持つことができました。
その後結局、引越しまでに部屋を見つけることが出来なかったので、いったん大学の寮へ入ることになりました。しかし、2か月後にはそこを出なければならないので、現地で再び物件探しをする必要がありました(このことは、『ドイツ国内での引越し(2016) 番外編 ~プロバイダの引越し手続き』で少し触れようと思います)。
それはいいんだけど……寮の部屋はワンルーム。有り難い(?)ことに、家具付き。さて、私たちはキッチンを持っている、仕事用の机とイスも二人分持っている、Cauchtischも持っている、マットレス・布団それぞれ2組ずつ持っている、リラックスチェアも2組持っている……とてもじゃないけど30平米そこそこの部屋に全部入るわけがない。困った。いったい寮に入っている間、入りきらない荷物をどうしたらいいのか。
続きます。
補足:
住宅情報については、広告や口コミも頼りになる場合も。広告は、その地域で配布されている無料の情報新聞・冊子、スーパーの中などに設置されている掲示板に出ていることが多く、そこを頻繁にチェックするのも手です。ただ、これは要ドイツ語力です。
あとは、職場や学校などで「新しく住む場所を探しているので、もし友達で引っ越す人がいたら教えて」とあらかじめ言っておくと、情報が回ってきたりもします。