輪編みでボーダー柄を編むとき、色変えで段差ができない方法
輪編みをするときにぶつかる大きな問題は、複数の色を使って編むときです。輪編みは螺旋状(スパイラル)に編み進めていくことになるため、途中で色を変えて横縞を編もうとすると、色変え部分で段差(でこぼこ jog)ができてしまいます。
これを解消するための方法は、PetiteKnitのウェブサイト内にある動画でも紹介されています。その方法とは、まずは最初の目で色を変えて最後の目まで編み、2段目最初の目で前段から目を引き上げて2目一度を編むやり方です。これはとても簡単に段差を回避できるからか、よく知られています。ただ、正直、個人的にはこの方法があまり好きではありません。なので、私は別の方法で段差ができないようにしています。
そのやり方を書いてみようと思います。
2色以上の糸を使った横縞(ボーダー)で、色変えのところで段差ができない編み方
以下は、ベージュがメインカラー(MC)、青がコントラストカラー(CC)です。
1. まずMCで最後の目まで編みます。
2. 次に、MCの最後の目を左針へ移します。
3. 2.で左へ移した目を、CCで編みます。このとき、MCの最後の目は1段多く編んだことになります。
4. 段最初の位置を示す目数リングを左針から右針へ移し、最後の目から1目まで編みます。
5. CCで編んだこの段は、3.で編んだように最後の目がCCになっています。この目の真下にあるMCの目に、右針で後ろから前へ入れて引き上げ、これを左針にかけます。このとき、左針には3.で編んだCCの目と、下から引き上げたMCの目が一緒にかかっています。
6. これを2目一度で編み、完成です。MCは糸が緩んでしまうと思うので、後ろで少し引っ張ると見栄えがよくなります。
写真の都合上、MCからCCへの色変えを想定して書いていますが、2色のボーダー柄だとこの逆もあります。その場合は上記のMCをCCに、CCをMCに読み替えます。
以上です。
この方法はとても気に入っています。上の写真は、目を増やしながら色変えをしているところを撮影しているため、M1のせいでところどころ目がいびつになっていますが、増し目のない身ごろ部分だともうちょっと整った目になるのではないかと思います。
そういえば、色を変える直前の最後の段の目を2回編むのは、以前書いた記事『輪編みでの編み込み模様で、編み始めと終わりで模様にズレができないようにする方法』で紹介したやり方も、段最後の目で前段の目を引き上げて編む点がよく似ています。