アプリ『棒針編み辞典 160記号』(日本ヴォーグ社)は内容が驚きの充実度
先日、Appストアで日本ヴォーグ社がデベロッパになっている『棒針編み辞典 160記号』(日本ヴォーグ社)を見つけました。こんなものがあったにか!と試しにダウンロードしてみたら、私がよくブログで名前を出す古い編み物本『ヴォーグ基礎シリーズ あみものホットライン ~困ったときにズバリお答えします』(日本ヴォーグ社、1991)と中身がほとんど一緒だったことに衝撃を受けました。一部コンテンツは広告動画の視聴が必要ではあるものの、本とほぼ同じものを無料で手に入れるので、このアプリをダウンロードしない手はないと思います。
このアプリがリリースされたのが2018年(最初は有料コンテンツもあったらしい)、リニューアルが2022年だったようですね。すでにもう使っている方も多いだろうし、いまさら感が拭えませんが、自分にとっては新しい出会いだったので、使ってみた感想を書いてみたいと思います。
『棒針編み辞典』で見られる(掲載されている)もの
このアプリで見られる(掲載されている)ものは、「記号辞典」「Q&A」「模様編み集(Pattern Collection)」と大きく三つのコンテンツに分かれています。そして、それぞれがとても充実しています。
記号辞典
記号事典で特筆すべきは、編み方に図版だけでなく動画が用意されている点です。これは本では絶対にできない、アプリだからこそできる最大の利点ではないでしょうか。動画と図版とで編み方を確認できるので、いちいち別途動画を探す必要もなく、このアプリだけで完結できるのがとても有用だと思います。
また、編み目記号から編み方を探すことができます。ホーム画面の「記号辞典」をタップすると、デフォルトでは文字だけが並んでいますが、画面右下の3×3のタイルをタップすると、記号の一覧へと並び変わります。これなら、どう編むのかを知りたい記号を探すのはむずかしくないはずです。
Q&A
この「Q&A」がまさに『あみものホットライン』とほぼ同じ内容なのです。これまで自分がカーディガンやセーターを編むのに、衿での目の拾い方や編み地で平均に増し目や減らし目するにはどう計算すればいいのか、などなど、『あみものホットライン』を見てやってきたことが、このアプリでほぼすべて見ることができるようになっています。これには本当に驚きました。すごい。しかも、ゴム編み止めの方法に『ねじりゴム編み止め』が加わっているなど、本には載っていなかったやり方も追加されているのも高ポイント。
模様編み集(Pattern Collection)
模様編み集では、ちょっと信じられない数の模様編みが紹介されています。地、1目交差、ねじり目、すべり目、透かし、葉、交差のそれぞれの模様編みが用意されていて、計300パターンも見ることができるんです。これだけで本一冊分に相当するのではないでしょうか。
個人的には、編み方の図版がイラストである点がものすごく気に入っています。もともと『あみものホットライン』のイラスト図版をずっと見て、いろいろと覚えてきたことが影響しているかもしれません。イラストだと、見たい・見せたい部分が拡大されていて、どうずればいいのかがとても分かりやすいんですよね。
内容を全部見るためには、広告動画を見る必要がある
アプリをダウンロードしたら、すぐに見られるコンテンツとロックがかかっているコンテンツとがあります。ロックがかかっているのを見るなら、広告動画を視聴しなければなりません。一度視聴してしまえば、その後はロック解除できた状態になったまま各コンテンツにアクセスできるようになるので、その後の使用に問題はないと思います。
ロック解除のために見なければならない視聴動画の数は、(正確に数えてないので曖昧ですが)15~20本くらいあったと記憶しています。私のようにすべての内容に目を通したくて一気に広告動画を全部見てしまうのも手ですが、必要に応じてその都度広告動画を見るのも良いと思います。ちなみに、広告動画をそんなに一気に見るのは大変だと思うかもしれませんが、たとえば編み物とか家事など何かをしながらついでに動画を流してその時間は放っておいたので、実際はそんなに大変ではありませんでした。
何度も見返したり気に入った項目は、ピンをしておけばすぐに見つかる
これだけの内容が一つのアプリに含まれているため、この前見たあの項目はどこにあったんだっけ~?と迷子になってしまい、見つからずに困る、もしくは見つけるのに時間がかかる、などといったことが出てくるかもしれません。そんなときは、コンテンツを開いた画面右上に画鋲(ピン)マークをタップすれば、お気に入りに登録することができます。お気に入りは、コンテンツを開いた画面左下にあるピンをタップすると登録した一覧が見られるので、そこから各項目へ飛ぶことができて便利です。
ユーザーインターフェースは今後に期待
と、こんな感じで内容はとてもいいのですが、アプリ自体は、人によってはちょっと使いづらいと思うかもしれません。
このアプリを初めて使ってみたときは、昔の本に掲載されていたコンテンツがそのままアプリへ移されただけという印象で、キーワード検索ができなかったり、アプリ特有のスワイプが使えないところがあったりします(2024年1月現在)。
私は本で内容を知っているため、アプリに並んでいる項目だけでどういうものを見ることができるのかがだいたい分かるのですが、そうじゃないと欲しい情報がなかなか出てこなくて、いらだちを覚えることもあるかもしれません。こういったQ&Aは、そのとき自分が知りたい情報がどこにあるのかをキーワードで検索できるのが一番良いと思うのですが、それができないのはどうなんだろう?と感じてしまいます。現段階では、自分の欲しい情報を得るならば、時間があるときにでもザッとでいいので、一度すべてに目を通す必要があるかもしれません。
個人的にこれが一番イヤだったのですが、左から右へのスワイプで前の画面に戻ることができません。そのため、画面左上にある✕印またはホームアイコンをタップする必要があります。このことに慣れるまでは、前画面に戻るときについクセでスワイプしてしまい戻れないんだった……ということを何度もやってしまったので、これはさすがにいずれ対応してほしいと思わずにはいられませんでした。
どちらも、今後の改善に期待したいです。
とはいえ、内容の充実さからも超オススメ。かぎ針版もあるよ
こういった使いにくさがあるからか、Appストアでの評価は低いですが、アプリのクセに慣れれば問題ありませんし、それよりなにより編み物のアプリとして内容が非常に充実しているのでオススメです。私はiPhoneだけでなく、念のためにiPadにもダウンロードして、どちらでも見られるようにしました。編み物をするときは、スマートフォンやタブレットをそばに置いておくことが多いので、置いておいて邪魔にならず、何かあったときにすぐにサッと確認できるので(しかも編み方では動画も見られる)、とっても便利です。このアプリを知ることができて本当に良かった〜!
なお、棒針だけでなく、もちろん『かぎ針編み辞典』(日本ヴォーグ社)というアプリもあります。かぎ針版はまだダウンロードしてないんですが、もちろんいずれダウンロードしようと思っています。
Yukaさんこんにちは!
すごいアプリの紹介ありがとうございます!早速ダウンロードしましたよ〜。私のGoogleアカウントが英語だからか、英語バージョンになりましたw Q&Aは訳し終わってないみたいでcoming soonとあるのみ🥲言語設定メニューを探してますが、Basic Settingという項目はタップしても反応なしでした💦Q&Aが見てみたいなぁ。問い合わせしてみようかしら。
Iggiさん、コメントありがとうございます。
このアプリにそんな落とし穴が……! アプリ自体に何かいろいろと設定できるようなものはないみたいなので、Googleでの設定を日本語に変えてみたら表示されるかもしれませんが、どうでしょうか。
実は私もダウンロードした当初は言語設定を英語にしていたため、内容が英語になっていましたが、iPhone自体の言語設定を日本語にしたら問題なく表示されたので、それで使っていました。なので、普段の言語設定は英語ですが、アプリを使うときだけ日本語にするしかないかな~と思っています。iPadは日本語に設定しているので、自宅では主にiPadで見ています。
アプリから問い合わせてみました!Yukaさんのおっしゃるとおり、スマホの言語設定を日本語にすることで切り替えるみたいです。スマホ本体の言語を変えないといけないとはびっくりですが(アプリ内で対応してくれよと思ってしまいました😭)無事日本語版を見ることができました😆「基本設定」には問い合わせと公式サイトのリンクがあるだけでなんの設定でもないようですね。そこだけ改善願いたいところですが、この大盤振る舞いなボリュームはありがたいかぎりですね。活用させていただきたいと思います!
行動が素早い~! 無事日本語版を見ることが出来てよかったですね!
やっぱりスマートフォン本体での言語設定が必要でしたか。たしかに、アプリ内で言語切替ができたら使う方は便利ですよね。もしくは英語を切り捨てて日本語オンリーにすれば、逆に潔いようにも思いました。
言語のことは置いておいても、本二冊分くらいが(広告動画はあるものの)無料で読めるんですから、本当にありがたいですよね~。