久しぶりに接したオーケストラの生演奏の迫力


 今年に入ってから、『私が出演するコンサートに招待するので、来てね』と夫の元同僚から連絡があり、ありがたく招待していただきました。行ったコンサートでは、指揮Piero Lombardi、演奏Akademische Orchestervereinigung Göttingenによる、ブラームスのヴァイオリン協奏曲(ソリストLarissa Cidlinsky)と、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」が演奏されました。どっちも大好きな曲~!

 会場はゲッティンゲン大学の創立100周年記念式典のために1837年にできたAula am Wilhelmsplatz(リンク先:Wikipedia)で、ここは大学の講堂であり、ときどき大学で開かれる重要なイベント(カンファレンスなど)の会場にもなったりしているようです。夫は昨年2023年にここで開かれたカンファレンスに参加してすでに中に入ったことがあったため、夫からすごく良いホールだと聞いてはいました。いつか入ってみたいなーと思っていたのです。それがやっと叶いました。
 入ってみて、整然としたホールの形や、シンプルながらも細かい装飾が目を引くデザインで、正面の壁には大学創設や統治をした王様たちの肖像画がかかっていました。散歩途中でホール近くを通りかかるたびにいつも外からなかをチラ見をしていたのですが、とのそきに受けていた印象以上に厳かな雰囲気のあるホールでした。テラス席を含め客席が550くらいだそうなので、規模としては中ホールくらいでしょうか。天井はこんなデザインでした(下の写真)。差し色の水色が絶妙。色合いといい、デザインといい、素晴らしかった。


 
 それにしても、最後にオーケストラのコンサートへ行ったのはいつだったか。今回ものすごく久しぶりにオケの演奏を聴けて大満足でした。席とオケが近かったからか、音がものすごい迫力で迫ってきたし、音の細かいニュアンスが手にとるようにハッキリと分かったし、何よりも音を全身に浴びた!という感覚がすごくて、そのうれしさでちょっと泣きそうになりました。楽しかったし、とっても良い演奏会でした。やっぱりオケは良い!

 このコンサートで驚いたこと4選。
 1.ステージと座席に段差はなく、ステージが座席と同じ高さだったこと、2.私たちが座った席が前から4列目で演奏者たちに近いところだったこと、3.座席の1列目は指揮者が指揮をするのに乗る台(指揮台)のすぐ斜め後ろだったこと、4.曲間の休憩中にオケメンバーが客席へやってきて自分たちの関係者と談笑していたこと。
 とくに4.は驚いた。休憩に入ったところで、プログラムを買おうとホールの外に出て(結局買えなかった)、しばらくしてから客席に戻ったら、客席に人が増えてた(笑)。お客さんはみんな指揮者やオケメンバーの関係者らしくて、曲間の休憩中にメンバーたちが客席へやってきて、各々の関係者たちと談笑していたようでした。これにはカルチャーショック。日本では、アマオケでもそんな経験なかったから、夫ともどもめちゃくちゃビックリしました。でも、それが落ち着いた雰囲気を醸し出していて、居心地がとっても良かったのも事実。もちろん、私たち夫婦を招待してくれた夫の元同僚も客席にいる私たち(と彼女の友人たち)のところへやってきて、しばし談笑したのでした。
 


 上記の本題からは逸れてしまいますが、客席正面にある王様たちの肖像画と胸像についてです。
 どれが誰なのかかなり調べたのですが、胸像以外は結局はっきりとは分かりませんでした。ホールにある肖像画と王様方のほかの肖像画とを見比べて、上段左がおそらくハノーファー選帝侯で大学創設をしたイギリス王ジョージ(ゲオルク)2世、上段右がおそらくこのホールを寄贈したウィリアム(ヴィルヘルム)4世、下段右がおそらく初代ドイツ皇帝でプロイセン王だったヴィルヘルム1世、『かもしれない』とだけ。下段中央の胸像は、このホールの建設に関わり先の記念式典でスピーチをしたカール・オトフリード・ミュラーのようです。
 
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