繕いもの ~靴下を繕うFinnish Darning / Scotch Darning
↑ 前回、私が繕いものを始めるきっかけを書きましたが、今回は、どのようにして繕っているか、その方法を書いてみたいと思います。
ブランケット・スティッチを利用したFinnish Darning (Scotch Darning)
靴下の穴開きを繕う方法を調べてみると、いろいろなやり方が見つかりますが、一般的には織り物のような縫い方がよく知られていると思います。私はこの方法でうまく繕うことができないため、前回も書いたように、Finnish DarningまたはScotch Darningと呼ばれているやり方で繕っています。そちらの方が簡単でやりやすいのと、糸が幾重にもなって丈夫になるからです。この方法では、ブランケット・スティッチを使います。
ブランケット・スティッチは、日本ではフェルトで何かを作るときによく使われる、縁をかがる縫い方です。一度はやったことがある方も多いでしょう。Finnish Darning (Scotch Darning)では、これを繕いに応用します。
ではやり方を説明します。
Finnish Darning (Scotch Darning)のやり方
ちょうど穴の開いている靴下がなかったので、青い糸で囲ったところ(赤い矢印の先)に穴が開いていることにして繕いたいと思います。
1.開いた穴の少し下に、穴の少し右側から左へと波縫い(ランニング・スティッチ)をします。このとき、穴の幅より少し広めに縫います。
2.次に縫う位置を上へずらして、穴の左端まで波縫いをします。針を抜くときに、糸をきつく引っ張ったり、生地にしわが寄らないように気をつけてください。
3.下に縫ってある波縫いの目を拾って針を通し、糸を左から右へかけて針を抜きます。これがいわゆるブランケット・スティッチになります。これをくり返します。
4.ブランケット・スティッチが穴の右端まできたら、縫い始めの位置まで波縫いをします。端まできたら縫う位置を上にずらして、穴の端まで波縫いをします。
5.穴の右端まで波縫いをしたら、次に穴の左端へ針を刺し、穴の上に一本の糸が渡っているようにします。そしてふたたび縫い端まで波縫いをします。
6.ここからは4.で作ったブランケット・スティッチの目と、5.で作った穴の上を渡っている一本の糸を一緒にすくってブランケット・スティッチをします。以後、穴を覆うほどの大きさになるまで、4.と5.をくり返します。
4.と5.をくり返していくと、このようになります。
7.穴を覆うほどの大きさまできたら、適当に靴下へ縫い付けて完成です。
意外と簡単にできますし、仕上がりが結構丈夫です。ぜひお試しください。
織り物のような繕い物がうまくできずに敬遠していましたが、今度は、これを解消する繕い用の道具の紹介をしたいと思います。