繕いもの ~小さな織り機 Speedweve

 靴下だけでなく、擦り切れた布を繕うのに、織り物のように糸を交差させるやり方(以下「織り物」とします)がありますが、私は靴下の繕いを始めた当初はこのやり方が大変苦手でした。というのも、修繕する靴下は黒ばかりで、修繕に使う糸も黒を使っていたため、経糸(縦糸)を見失うことが何度もあったためです。織り物を避けるためにほかのやり方がないか調べたところ、前回書いたFinnish Darning(Scotch Darning)を知り、断然こちらの方がやりやすかったこともあって、繕いにはFinnish Darningばかりを使うようになりました。
 靴下はそれでもよかったのですが、靴下以外の布ものはなぜかこのやり方だと上手くできないことが続きました。やはり織り物ができるに越したことはないのでしょうが、織り物への苦手意識が、それをすることを遠ざけていました。

小さな織り機 Speedweveとの出会い

 いまから1年半くらい前にPinterestを眺めていて、ある道具が目に止まりました。それがここでご紹介するSpeedweve スピードウィヴと呼ばれる、小さな織り機だったのです(上の写真)。使い勝手が良さそうな作りに虜となり、ネット上で見つかるSpeedweveにかんする情報を見ては、欲しいと思い続けていました。そしてようやく1年前にSpeedweveタイプの小さな織り機を手に入れることができたのです。

Speedweveとは

 Speedweveについて調べてみると、終戦後の1947~48年ごろにマンチェスターのA. Chesstokという会社が製造したのが最初のようです。そんなに長い間販売されていたものではなかったようで、おそらく、布製品が機械によって大量生産が可能になったことで、布製品の価格が下がり、繕うことが下火になってだんだん需要がなくなってSpeedweveが製造されなくなってしまったのでは、と想像しています。そのため、新規で販売されているものではないので、現在は手に入れるのが少々困難です。

 先述で『Speedweveタイプ』としたのには理由があって、私が手に入れた織り機は、完全に類似品です。見た目はSpeedweveそのものですが、本来ならSpeedweveと名前があるところにロシア語らしきキリル文字が書かれいますし、細部の造りが甘いです。
 このキリル文字、実は何て書いてあるのか調べたこともあるのですが、結局解読できず詳細は不明です。残念。

 ダーニングをする人が増えたいま、Speedweveの需要はそれなりにあるように思うのですが、どうでしょうか。そのうち、どこかの会社(とくに日本の会社)が似たような小さな織り機を製造・販売するといいな、と思っています。

Speedweveの構造

 では、部品を見てみましょう。

 Speedweveは、金属部品 Metal Part、木製部品 Wood Part、そしてゴムの3つでできています。

 金属部品には、先端がかぎ(フック)になっている14本の針金が並んでおり、このフックに糸を引っ掛けます。針金の途中が放物線のように曲げてあって、これを左右に倒すと、かぎも同じ方向に倒れます。これが重要なポイントです。

 木製部品は修繕する生地の下からあてるもので、丸く、横から見ると表面側は緩やかな弧を描いています。周囲には溝があり、ここにもう一つの部品であるゴムを引っ掛けて、木製部分と金属部分をガッチリと留めることができます。

 また長くなってしまいました。Speedweveの使い方は、別に書こうと思います。

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