ドイツ国内での引越し（2016） 3 ～部屋探し その1
ドイツで賃貸の部屋を探すのはかなり大変でした。ドイツに限ったことではないかもしれません。イギリスでも、部屋探しにはそれなりに時間がかかりました。
※情報は2016年当時と少々古く、現在はいろいろと変わっていることもあるかもしれませんので、くれぐれも「参考」程度にご覧ください。
前回の続きです。
部屋探しから契約に至るまでが本当に大変なドイツ
ドイツでの部屋探しは、田舎は田舎で探すのが難しく、都市部になればなるほど見つけるのがものすごく大変だ、とよく聞きます。ドイツに住んでみると分かるのですが、町は大なり小なり固まっていて、町と町の間には家などはなく田園風景が広がっているのが普通。日本のように、ありとあらゆる場所に家やアパートが連なっているのとは大違いです。つまり、家やアパートが建っている場所が限られており、しかも高さ（階数）もそんなになければ部屋数も多くないとなると、住む場所が少なく、アパート探しが難しいのも納得。
その上、ドイツは圧倒的に貸し手市場。貸し手である大家さんが部屋を借りる人を選ぶのが普通です。たとえば、内見申し込み者が自分たちしかいなかったとしても、大家さんに（いろんな意味で）気に入られないと、部屋を貸してもらうことができません。空き部屋が少ないからか、空きが出たらすぐに申し込みがあるため、大家さんはもっと良い条件の人に貸そうと考えるからです。
そして何より、日本人にとって、さらにアパート探しが困難になるのは、自分たちがドイツでは外国人であるという点。これは運にも左右されるかもしれませんが、たとえ拙くても、ドイツ語でコミュニケーションを取れる方が、あきらかに喜ばれます。
物件はインターネットで探すのが便利
夫の仕事が決まってすぐに、研究所近辺で物件探しを始めました。
ユーリッヒ Jülichからマインツ Mainzは200kmほど離れており、列車だと片道だけで2時間半くらいかかります。そんなところへ足繁く通うことが難しいので、手っ取り早くネットの賃貸情報サイトを頼りました。いまの時代はネットで探せるので、本当に便利です。
● Immobilien Scout 24
● Immowelt
有名どころはこの2サイトですが、私たちはImmobilien Scout 24で探しました。
サイトのトップページを開くと、真ん中辺りに条件を書き込むところがあります。賃貸物件を探すなら、左から、Mieten（賃貸）をプルダウンから選び、地名または町、通り、郵便番号のどれかを入力し、その右横で住居タイプを選びます。Wohnung（アパート）、Haus（一軒家）、Wohnung auf Zeit（テンポラリー住居）、WG Zimmer（シェアハウスの部屋）辺りが一般的でしょう。Suchenボタンの下にあるUmkreisで周辺何キロまでの範囲で探すかを設定できます。下の画像をクリックすると、拡大したものが表示されます。
そしてSuchenを押せば該当する物件情報が出てくるので、あとは自分たちの条件に合うところを絞っていくことになります。
賃貸情報では、たくさんの略語が使われます。Immobilien Scout 24のサイトが、2020年現在、新しくなっていたので見てみるとほとんど略語は使われていませんでしたが（2016年当時のサイトではたくさん使われていました）、Volkshochschuleのドイツ語コースでも習うくらいだったので、知らないと不便な場合があるかもしれません。とくに新聞の物件情報は、文字数で掲載の値段が変わるため、できるだけ文字を少なくしようとするのか、略語のオンパレードです。
こういった単語や略語の意味は、下記のサイトが充実しています。
ドイツの貸し部屋には、キッチンがないことが多い
いろんなところで見かける話しだと思いますが、ドイツでは、システムキッチンを持って引越しをすることは普通です。物件探しをしていると気づくと思いますが、システムキッチンのない部屋というのがたくさん見つかると思います。たまに物件を紹介する写真にキッチンがあることがありますが、それはそのときの店子のものであることがほとんどで、実際は設置されていない可能性が高いのです。キッチン付きを希望するなら、物件の紹介文（Objektbeschreibung）に、KücheやEinbaukücheといった言葉があるかどうかをチェックする必要があります。
ちなみに、キッチンを持って引越しなんて、そんなことするのはドイツだけだ、とヨーロッパの他国出身の人たちが言っていました。なんでそんなことをするようになったんですかね。不思議です。
続きます。
