ロイヤル工業のソール毛糸再生器 ~叔母から譲り受けたもの 5


 前回、叔母から譲り受けた編み物道具のサンエス(サンヱス)湯伸器を紹介しましたが、残念ながら我が家にはやかんがないので使えず。

 でも! 叔母からはもう一つの湯のし器を譲ってもらっています。それは、数年前にネットで初めて見たときからずっと欲しかった、ロイヤル工業のソール毛糸再生器です。これは持っている方もきっと多いと思います。なぜか叔母が持っている可能性を全然考えていなかったので(今思うと、一体なぜ?と思うほど、持ってるだろうことをまったく考えたことがなかった)、持ってることを知ったときは大歓喜でした。使い方を叔母に教わって、ドイツに持ってきたよ! 

使い方が書かれたカード。右端に余白がまったくなくて、文字ギリギリで断裁されている(いやむしろちょこっと切れてる)のが不思議。左端は右ほどではないけど、やっぱりあんまり余白がない。トンボの位置を間違えたとしか思えない

 
 本物を見たときは、思っていたよりも大きくてちょっと驚きました。ちょっとした小鍋くらいあります。素材はアルミなので、軽くて扱いやすいのが良い。ただ、イギリスにいたときにこれを手に入れていたら、使えなくてガッカリしただろうな~。というのも、イギリスで住んでいた部屋はインダクションだったからね。ドイツのコンロが電熱線で良かった~!

 さて、どんな仕組みになっているのかというと、黄金色の蓋には、ロールと呼ばれる糸を巻きつける部品があります。この部品には複数の穴が開いていて、ロールに渡った糸にたっぷりとした蒸気を当てることができるようになっています。そして、このロールは、蓋から伸びている棒の先にあるペグを横から縦にするだけで簡単に外れ、その下(上?)に小さなバネがありました。これが糸を安定して渡せるポイントになっているかもしれません。

 ただ、この糸を通すのがかなりむずかしかった~。説明書にあるようなロールを外して巻きつけてロールを付けてひっくり返すというのがまったくうまく行かなかったので、自分なりに考えてみました(ていうか、きっと持ってる人はみんなやってる)。

ロイヤル工業毛糸再生器の使い方

 ロールを外さずに、蓋とロールの間にあるバネを活かしたやり方です。

1. ロールを押すと、バネの影響で少しだけ沈むので、このときに蓋にある二つの穴の片方に、外から糸を通します。

2. 糸が通ったらロールから手をはずし、下の写真のように、糸をロールに一周巻きつけ、もうひとつの穴に外に向かって糸を出します。これで蓋での糸のセットは完了。

白い矢印のところで、糸が交差しています

3. 銀色の鍋に水を適量入れて火にかけ、湯気が立ってきたら火を少し弱めて鍋に2.の蓋をして糸を動かします。

 中のロールにある穴が、糸にふんだんに蒸気を当ててくれるので、チリチリだった糸が反対側の穴から出てくるときにはまっすぐキレイな糸に再生されます。糸を動かしていると、中のロールがときどきカラカラっと音を立てるのがめちゃくちゃ良い!

 簡単でスムーズに毛糸の縮れを直せるのが本当に素晴らしい。そして、何よりこの再生器がすごいのは、普通の鍋を使ってやっていたときとは違い、糸が最後までロールに残るので、沸かしているお湯へ落ちて濡れたりしないこと! これはすごいゼ! やっぱり専用の器具は偉大だ。もう普通の鍋とその蓋を使っていたころには戻れない。

 以前鍋を使ってやっていたときの記事は↓こちら。

 あとは、玉巻き器で毛糸玉を作れば完成。

 すごく良い道具を手に入れられてうれしい! 
 
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2件のコメント

  • お久しぶりです。(コメント)
    感動的な毛糸の姿に涙さえ、、^^;
    私、これ以前見たような、、、、
    何でその時買わなかったんだろう~~

    かせ繰り機を確かめたら同じマークがついてました。

    道具が無いので、少しの場合アイロンの蒸気をあてる。
    1着分とか解いたら、洗ってかせ繰り機と糸巻きで

    今、セーターをアメリカ式で編み始めています。
    時間はかかるけど、編み目が綺麗。と、感じています。

    • タカコさん、コメントありがとうございます~!
      この記事を書くのに調べていて分かったのですが、タカコさんがおっしゃるように、同じメーカーがこの再生器のほかにも、かせくり機や玉巻器などを販売していたみたいですね。
      蒸気をあてるか洗うかして糸の縮れを伸ばすのは、工夫さえすればどんなやり方でもできるので、解いた糸は伸ばすに限ります。仕上がりが全然違いますよね~!

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