いろんな国の塩


 左腕の痛みがなかなか引かず、編み物が進められない日が続いています……。
 そのため、今日は、ドイツ、イギリスと住んでみて気づいた塩について、つらつらと書いてみようと思います。塩って、あの、料理につかう調味料の塩です。

ドイツの塩はヨードが付加されている

 ドイツに住むようになってから、塩に少しだけこだわるようになりました。そうは言っても、ヨウ素(ヨード)が付されてないMeersalz(海塩)を探すようになったくらいでしたが。

 ドイツでは、ヨウ素を付加した塩(JodsalzまたはSalz mit Jod)が一般的で、スーパーに並ぶ塩のほとんどがこれでした。地理を思い浮かべてみると分かると思いますが、ドイツは北しか海に面していません。そのうえ、国土がそもそもヨウ素不足で体に必要なミネラルを摂取することが難しかったため、塩にヨウ素を付加して補っているのだそうです。
 しかし、普段、海藻を日常的に摂取している日本人にとっては、このヨウ素入りの塩を使い続けると過剰摂取になってしまいます。そのため、我が家では、ヨウ素が付加されていない塩(Meersalz)を探して買っていました。家から離れたスーパーにしかMeersalzがなかったので、回数はそんなに多くないものの、買いに行くのが結構手間でした。

 最近は、ドイツでもソーセージや調理済み食品、加工食品などにもヨウ素が付加されるようになったことで、いまは十分補えているという結果が出ているらしく、mit Jodの塩は少しずつ減ってきているという記事を見かけました。詳細はこちら→ “Brauchen wir Jod mit Salz?” (Worlds of Food)

旅先で塩を買うように

 ドイツ国外のヨーロッパ圏へ旅行にいき、スーパーに立ち寄ると、海水から作られた塩が当たり前のように売られていました。そのことに気づいて以来、旅先でも塩を買うようになりました。だいたい一袋1kgで売っている安価のものを二袋くらい買うので、おかげで旅行バッグが重くなることもたびたびでした。
 何度かフランスに行ったので、フランスで塩を買うことが多かったです。よく買っていたのは、ドイツではあまり見かけなかった、粒が大きくて粗い、しっとりとした塩です。こういった塩は、煮込み料理に使ったりしていて、普段の食卓ではドイツで買ったMeersalzを使うことが多かったです。
 ちなみに、クロアチアへ行ったときに見つけて買った塩(下の写真左)もしっとりタイプのようです。写真右は、同じくクロアチアで買ったもので、ハーブ入りのサラサラタイプです。

イギリスのマルドン・シーソルト Maldon Sea Salt

 イギリスに住むようになってからは、こういった苦労はなくなりました。イギリスと言えば、マルドン Maldonの塩が日本でもよく知られていると思います。小学生のときに実験で見たまんまの、視覚でも分かるくらいの大きさで結晶化した塩です。実は、ドイツでもKaufhofにならマルドンの塩が売られていたので、ときどき買っていました。

 味はまろやかで、後味に苦さがなく、結晶を指で潰しながらサラダにかけて食べるのがとくに気に入っています。サラダにかけるときは、塩がまんべんなく行き渡っているより、ところどころに結晶のかけらがある方が、味に変化が出て美味しく感じられるからです。また、『指で結晶を潰しながらこの塩を振りかける、という行為が心を豊かにしてくれるなあ』と、夫が言っていた言葉も、マルドンを使う大きな理由です。そのほか調理するときには、スーパーのオリジナルブランドのサラサラタイプを使っています。
 そういえば、フィンランドで見つけて買ったのも、このマルドンの塩のように結晶になったタイプのものでした。スモークの香りが付いていたりして、選ぶのが楽しかったのを思い出します。
 
 

 塩は、料理によっていろいろと使い分けるのが楽しくて、我が家は常に2種類以上取り揃えています。塩を使わない国は、おそらくないでしょう。そのため、世界各国行った先々でその国の塩を購入できますし、それを自宅で使うのは本当に心が躍ります。
 残念ながら、現在はコロナのせいで外出もままならないため、旅行に出るなんてまだまだ先の話しです。想像で楽しむ。

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