先日の投稿で、ドイツへ引越しをすることを書きました。これからは、引越しにまつわるあれこれを書き残しておこうと思います。

動かない方が得策なのは引越しでもそうだった話

　日本で働いていたころ、電車を使って通勤していました。電車は突発的なことで停まってしまうことも多く、あるときは天候の影響で、あるときは人身事故で、何度となくそういった場面に出くわしました。　数々の電車停止の経験から、たとえ別の路線に乗り換えることが可能な場合であっても、『電車が停まったら、電車が動くまでその場を動かない』という経験則を持っています。ただ、打ち合わせなどで会社以外の場所で人と会う約束をしていたときなどは、もちろん目的地へなるべく早く到着できるよう動くこともありましたが、そんなこ...

　まず最初に行ったのは、インターネットなどの回線解約手続きでした。

　現在、アパートの管理会社へは、退去する日から逆算した2か月前までには申告しなければいけないことになっています（これは現在のコロナ禍ゆえの処置であり、通常とは違う手続きです）。3月中旬に引越しつもりでいたため、3月末で解約となるよう、1月下旬に管理会社へ退去を伝えました。そのさい、管理会社から『なるべく早く連絡しておいた方が良い』と言われたのが、ネットの解約手続きだったのです。
　友人が日本へ完全帰国するさいに、この解約手続きがスムーズにいかず大変な思いをしていたのを聞いていたので、管理会社が言う『なるべく早く連絡を』というのは、解約がスムーズにいかないからだろうと思っていました。あとになって、この言葉の意味は、解約までにひと月はかかるため、余計なお金を払わずにすむよう計画的に連絡をしろ、ということだったと分かったのですが。

　では、その手続きのことを順に追って書いてみようと思います。

契約していたのはBTという会社

　いま住んでいる部屋があるアパートは、私たちが入居したときはまだ出来て間もないころでした。ここのアパートには、BTとVirgin Mediaの2社の回線があり、どちらか好きな方を選んで契約ができるという触れ込みでした。しかし、私たちが入居した当初は、回線が開通していたのはBTだけでした。本当ならば、月々の支払いが安くすむVirgin Mediaを夫は契約したがっていたのですが、入居当時はBTしかなかったため、仕方なくBTと契約を結ぶことにしました（結局、その後Virgin Mediaの回線が開通したのは、入居後1年以上あとだった）。

　BTと契約していたのは、インターネット回線のほか、携帯電話2回線、BT Sportsチャンネルです。これらを解約するためには、BTへ直接電話をかけて手続きをする必要がありました。ちなみに、イギリスって、何でも電話をかけて手続きをすることが多いように思います。ドイツは解約手続きをするなら手紙だけですんだんですけどね。
　

驚くほどあっさりと解約手続きが終了

　『もしかしたら解約させないために、なかなか電話がつながらないかも』と思っていたのですが、あっさり繋がり、解約のための手続きを始めることができました。ただし、会社の中ではいろいろと分業があるようで、最初に出た人にこちらの要件を伝えると、契約ナンバー、契約者の名前、住所、電話番号、メールアドレス（BTに登録されるアカウントでもある）を聞かれ答えたら、解約手続きをする部署に回され、次に出た人にも、また同じことを伝える必要がありました。非常にまどろっこしかったです。
　ですが、このとき対応してくれたBTの方たちはとても親切で良い方たちでした（これだけで救われる）。イギリスから引越すのですべての契約を4月末で解約したいことを伝えました。どこへ引越すのか聞かれたのでドイツだと答えたら、電話を切る最後に「ドイツでも頑張ってね」と言ってくれるなど、手続きはかなり和やかに進み、あっさりと終了しました。逆にあっさりしすぎて戸惑ってしまうほど。でも、一番の懸案でもあったため、心の底から安堵しました。

しかし、そうは問屋が卸さない。BTへ再度電話をかけるはめに

　翌日、夫のメールアドレスに、BTからの解約内容についての確認メールが届いていました。そこには、3月29日に解約されると書かれているではありませんか。いやいや、夫は間違いなく4月末に解約したいと言い、相手もそれを了承していたはず。それ以前に、BTは解約したい日付のひと月前に申告しなけれならないことになっているため、そもそもこんな日程はあり得ません。何よりも、まだ引越しの日程もハッキリ決まっていないため、少なくとも4月中はまだ使いたい。
　メールには、もし内容に間違いがあれば電話をするように、とのことだったので、再び夫がBTに電話をかけたのでした。二度手間……。

　最初の人が電話に出て、次の人に変わって話しをするところまでは、昨日の電話とまったく同じでした。そして解約の日程を4月末に変更することができました（BTの人も、昨日解約の連絡を入れて3月29日に解約はできない、と言っていたそうですが、それをしたのはそちらだろう、と）。しかし、ここで初めて分かった事実。携帯電話だけは、別の部署で解約手続きをしなければならなかったのです。昨日の電話ですべて解約手続きが終わったんじゃなかったのか……。そのため、さらに携帯電話の部署へと電話がまわされ、そこでも同じような問答をくり返して、ようやくすべてが4月の末で解約になる、と変更することが出来ました。

つまづきはあったものの、まあまあスムーズに手続きが終了

　ヨーロッパに住むようになって、何度となく手続きがうまく進まない場面に出くわしてきたのでさすがに慣れましたが、一度でパッと終わらないものかなあ、とよく考えてしまいます。そんなに難しいことですかねえ。

　それはさておき、これでネット回線もろもろの解約手続きが終了しました。ちなみに、BTから契約時に送られてきたルーターは返却しなければなりません（返却し忘れるとBTより£70ほどの請求が来てしまうそうです）。これはここを離れる直前に返送する段取りとしました。

　まだほかにも、水道・電気やそのほかもろもろの使用停止手続きが残っていますが、まず一つが手続き終了したことで、引越しをするという現実味を帯びてきました。