ドイツで手術・入院などなどにかんするあれこれ

夫の退院時に受け取った処方箋で購入した薬(左の黄色い箱と縦長の箱2種)と、傷口に貼る絆創膏、そして防水のためのシール。黄色い箱は抗生物質のタブレットで、これは医師の処方がないと買うことができない薬でした

 
 夫が7月中旬に手術・入院をし、その一週間後に退院してから三週間となりました。傷口はすべてキレイにふさがっているのですが、まだ多少なりの痛みはあるようで、病院から言われている『退院後四週間は10kg以上のものを持たないこと』というお達しもあって、まだまだ快復したとは言い切れません。しかし、体力は徐々に戻ってきています。
 今回の夫のことと、以前私が同じくドイツで経験したこととを合わせて、ドイツで手術・入院をしたときの覚書を残しておこうと思います。
 ただし、ここでは自分たちが経験したことしか書けないため、不備もあるかもしれません。ドイツの医療システムについてくわしく解説されているページが、ドイツニュースダイジェスト内にあるので、リンクをはっておきます。

ドイツに住むなら保険加入は必須

 まず大前提として、ドイツに来たら、まずは保険へ加入しましょう。ドイツに住む人は、公的・私的のどちらかの保険へ加入しなければなりません。加入後、保険会社から保険カードが発行されます。病院にかかるときは必ずこの保険カードが必要になるので、それをいつも携帯しておくことが大切です。ちなみに、そのカードには個人にかんする情報や医療にかんするデータがすべて入るため、紛失しないよう気をつけましょう。

ドイツの病院について

 日本では、個人医院(または開業医院、診療所など)も大きな病院も「病院」と呼びますが、ドイツでは、診療所 Praxisと病院 Krankenhaus(またはより専門的な治療をしている大学病院 Univasitätklinik)は、呼び方も違うし、役割が明確に分かれています。基本的には診療所をすっ飛ばして病院へ行くことはできないようです。そのため、まずは家の近くにある診療所のかかりつけ医 Hausarztに体や病気にかんする相談をし、そこで紹介状を書いてもらえたら、初めて病院にかかることができるようになるのです。こういうことは日本でもありますよね。診療所へ行っても、その場ですぐに見てもらえることはないようで(←すみません、これに関してはドイツでの経験がないので伝聞です)、まず予約を取らなければなりません。だいたい数日~一週間後くらいの予約になることが多いようです。

急病や大怪我をした場合は、病院の救急外来へ

 ただし、緊急の場合はこの限りではありません。大きな病院には必ずNotfall-Anbulanz 救急外来があるはずなので、そこへ直行しましょう。私の経験では、骨折も大怪我なのだから、救急外来へ行きなさいとアドバイスされましたし(下記記事はイギリスで骨折したときのことについて書いています)、夫のときのような、のたうち回る痛みに見舞われたときは、当然救急へ行くべきです。

救急車を呼ぶかどうか

 救急車を呼ぶ場合は、112です! 救急車にも種類があるそうなので、それは上記のニュースダイジェストの記事に詳しいので、そちらをご覧ください。

 今回夫を救急へ連れて行くのに、タクシーを使いましたが、もちろん、緊急ですから本来であれば救急車を呼ぶべきでしょう。ただ、日本と違って、ドイツは救急車を呼ぶとお金がかかります(あとで請求書が届くようです)。救急車を呼ぶと高額請求されるという噂を聞いていましたが、それは私の認識が間違っていました。保険に加入しているならば、救急車を呼んでも€10の支払いですむようです。ドイツ語で調べてみてもそう書かれているページをいくつも見たので、たぶん間違いありません。

ドイツの病院ってどんなところなのか

 夫がかかった大学病院は建物も大きく、病棟がいくつかに分かれていましたし、病院内にはKioskがあったため、そこで飲み物や食べ物を買うことができました。私が入院したところは、町自体があまり大きなところではなかったこともあり、そんなに大きな病院ではありませんでした。どちらも部屋にトイレとシャワールームがあり、夫がいた病院にはボディソープやシャンプーが備え付けられていました。入院時、私が入った部屋は三人部屋で、夫が入ったのは二人部屋でした。日本のような六人部屋は、ドイツでは見たことがありません。
 ドイツで入院して、これは良いシステムだと思ったのは、水(炭酸なし・炭酸ありが2種の全部で3種類)やお茶のティーバッグ(夫が入院したところには、カップスープの素もありました)などが置いてあり、患者(口にするものが医師のコントロール下にある人は除く)はいつでも自由に飲めるようになっていた点です。

手術・入院費用

 気になるのは手術・入院費用。夫のはまだ請求書が届いていないので分かりませんが、私のときは、退院時にその場で請求書を渡され、病院を出るまえに会計をするように言われました。そのとき支払った金額は€60。基本的に手術は保険でまかなわれているようで、入院費用(というより、たぶんベッドのシーツや貸し病衣、食事などへの支払いかと)だけですみました。私が入院したのは六日間だったので、一日€10という計算です。ドイツで入院された方のブログをいくつか見ましたが、やはり日割りだと€10とあったので、これは共通の請求金額なのかもしれません。夫は一週間の入院でしたから、おそらく請求されるのは€70〜80くらいだと思っています。もしそれより多い、または少ない場合は、この記事に追記しようと思います。

追記
 2022年7月18日付で、大学病院から請求書が届きました。請求額は予想通りで、病院にかかった日数×€10の、合計€80でした(日曜日に入って日曜日に出たので、日数は7日間ではなく、8日間でした)。

薬の処方箋を持ってApotheke 薬局へ

 私はただの虫垂炎で破裂もなかったためか、予後もとくに問題がなく過ごせ、退院した翌週には病院で抜糸をして終了しました。しかし、夫はそうはいかず、虫垂が破裂していたため退院しても予後が心配され、病院からは薬の処方箋が出ました(液体の鎮痛薬と抗生物質のタブレット)。ちなみに、夫は抜糸という行程はありませんでした。

 今回、夫の退院は日曜日で、処方箋を持ってApotheke 薬局で薬を買い、指示された時間に飲むように言われました。しかし日曜日。基本的にお店は開いていません。しかし、Apothekeは別。地域にあるApothekeは持ち回りで営業時間外(平日・土曜日の夜、または日曜日)でも開いているところが必ず一か所はあるので、そこへ行けばいつでも薬を購入することができるようになっています。夫が退院した日曜日には、我が家から自転車でわりとすぐのところが開いていることが調べて分かったので、そこへ買いに行き無事に薬を手に入れることができました。
 こうした、営業時間外に開いているApothekeは、地域で配られている無料の新聞にも書かれていますし、また、Aponet.deというサイト(下記リンク)では、PLZ 郵便番号またはOrt 場所を入力すれば、どこが開いているのかを検索することもできます。

就労不能証明書 Arbeitsunfähigkeitsbescheinigungについて

 夫は入院している期間、仕事を休むことになったため、その間を病休(有休とは別に、給料が100%保証される、病気をしたときの休み)として職場に申請しなければなりませんでした。この申請には、病院側に入院していた期間が書かれた書類を用意する必要があります。今回病院から受け取ったのは、ただBescheinigungと書かれた書類一枚のみ(これに患者にかんする情報のほか、入院していた期間などなどが書かれている)。これを職場へ提出すれば大丈夫でした。

 これは余談ですが、夫は職場の秘書さんにこれを提出したときに「これではない、ほかの書類があるはずだから、それをもらってこい」としつこく言われたのだそうです。これは、以前ドイツで使われていた就労不能証明書のことを言っていたようで、夫がそれとは違うものを持って行ったため、秘書さんがこう言ったのだと思います。しかし夫は「この書類で間違いないかを病院に何度も確認して、これで良いと言われている。これで問題ない!」と何度も伝え、夫の剣幕に秘書さんがめんどくさそうに折れて確認したところ、間違っていたのは秘書さんの方であることが判明。さすがドイツ、こういうことがあるので、間違ってないことが分かっていたら、徹底的に応戦した方が吉。彼女は自分の間違いを謝りもせず、ただバツが悪そうに夫から顔をそむけたそうです。ドイツあるある。
 
 そんなことはさておき。
 まさか自分たちそれぞれがドイツで手術・入院を経験するとは思っていませんでした。日ごろから、どちらかが病気になったときのことなど緊急時について、夫婦で話し合っておく、またはそのときになって慌てることがないよう、事前に調べておいて正しい知識を身につけておかなきゃならないことがたくさんあるな、と思った次第でした。ゲッティンゲンに住み始めて一年と数か月の間に二回も、不発弾処理が行われ、一度は避難しなければならなかったこともありましたしね。生きていれば、日々何が起こるか分かりませんし、備えあれば憂いなし。気をつけなければ。
 
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