Lyon Sweaterの丈を直しました
昨年の7月に完成したセーターのLyon Sweater。夏だったのですぐに着ることなく、結局冬まであまり袖を通していませんでした。真冬は家の中がかなり暖かいので、セーターを着ることがあんまりないんですよね。
最近になって、セーター一枚でもちょっとだけなら外に出られるくらいの気候になったので、ようやく着始めたのですが……丈の短さが気になるように。ちょっと動いたら背中やお腹が見えてしまうのです。完成直後に試着したさいは丈の短さに納得していましたし、最初はいまは丈が短い洋服が流行っているし、『まあこんなものなのかなー』と思っていました。でも、着ていくうちにちょっと丈が短すぎるような……丈を編み足した方が良いかなあ……と思い始めちゃったのです。そう思ったら編み足したくてたまらなくなってしまいました。せっかく編んだのに、丈が短いせいで着なくなってしまったらもったいない。幸い、2色とも十分な量の糸が残っていたため、思い立ったが吉日、Lyon Sweaterの身ごろを編み足してもう少し長くすることにしました。
実は、セーター丈を編み足すのは今回が初めてではありません。初めてやったのはLightweight Raglan Pulloverででした。このときの経験があるため、完成したセーターの丈がもし短かったら直そうと思えてすぐ行動に移せるのかもしれません。
そういえば、以前くつ下で足部分を編み足したこともありました。このときはそのやり方を詳しく書いていなかったので、今回は少し詳しく書いてみようと思います。
セーターの身ごろを編み足す方法
作業の流れは、次の通りです。
1. 編み足す場所(編み目を切る段)を決める
2. 前後の段の目を輪針で拾う
3. 編み目を切る段の最初の1目を切ってほどき、編み足す側と休ませる側に分ける
4. 必要な段数を編み足す
5. メリヤスはぎでとじる
用意するもの
輪針2組
縫い針
はさみ
1. 編み足す場所(編み目を切る段)を決める
まずは、どこで編み足すかを考えます。メリヤス編みの段で足すのが一番簡単にできるので、そこを探して作業をすることになります。
以前やったLightweight Raglan Pulloverはボトムアップのセーターで、裾の何段かはショートロウを使ってラウンドカットにするデザインでした。そのため、このときはショートロウが終わった段より少し上の段をテキトーに選び、そこを切って裾側で編み足しました。
さて、Lyon Sweaterは、単色でボトムアップだったLightweight Raglan Pulloverとは違って、2色の糸を使ってトップダウンで編んでいます。なので、編み足すのは身ごろ側となります。しかもボーダー模様は裏側で糸を切らずに色を変えて編んでいるため、どこでもテキトーなところで編み足すことはできません。唯一できるのはコントラストカラーの青が編み終わった一番下だけ。そのため今回は、青が編み終わりメインカラーのベージュになって1段編み終わったところから足す分を編み始めることにしました。
Lyon Sweaterはトップダウンなので、下の写真で言うと上が裾側です。そのため、ピンクで塗った段を編み足しの最初とし、青く塗った段は輪針のケーブルに休ませることにします。
2. 前後の段の目を輪針で拾う
切る段を決めたので、その前後の段の目を拾っていきます。
通常、編んだ目を拾うときは、V字の右側を拾っていく方法が一般的ですが、私はV字(または逆さV字)で目を一つ飛ばしで拾っていくことが多いです(下の写真)。なぜなら、この方が目を速く拾えるからです(ただ、この拾い方だと目がハの字にかかるため、のちの作業を考えて目の右側が手前にくるよう目をかけ直す、という作業が増えますが)。
そうやって拾っていくと、ケーブルには下の写真のように目がかかります。
身ごろ側と裾側は半目ズレることになるので要注意。裾側はV字を一つ飛ばしで拾っていきました。
3. 編み目を切る段の最初の1目を切ってほどき、編み足す側と休ませる側に分ける
すべての目が拾い終わったら、ケーブルにかかっている段の間をほどきます。このとき、編む進行方向(右から左へ)とは逆に(左から右へ)ほどいていきます。ここは何か所もはさみを入れると、ほどくのは楽になりますが、糸の再利用ができなくなりもったいないので、再利用を考えて一か所しか切りませんでした。
これで、身ごろ側と裾側に分けられました。
4. 必要な段数を編み足す
Lyon Sweaterの場合、トップダウンで編んだセーターなので、編み足すのは身ごろ側です。今回は青のボーダーを2本増やすことにしたので、計18段(約6 cm)を編み足しました。
5. メリヤスはぎでとじる
あとは身ごろ側と裾側をつなげるために、メリヤスはぎをしていくだけ(メリヤスはぎには編み地幅の約3倍の糸が必要)。
途中ちょっと手間取ったところもあったため、作業時間は約8時間くらいだったでしょうか。えらく時間がかかりましたが、ようやく身ごろの編み足し完了となりました。これでやっと裾が上がってくるのを気にせずに着られるようになり大満足〜。