模様編みパートのyfwdの意味 ~Halcyon


 先日編み始めたセーターHalcyon。作り目をして編み始め、裾パートが終わり、現在レース部分を編み始めています。

 そのさい、盛大な勘違いをして編み進めてしまったため、3段くらい解いて戻らなければならなくなりました。自分の恥が増えるだけですが、その勘違いを記録として一応残しておこうと思います。
 それにしても、この解いて戻らなければならないって、結構なダメージを受けますよね……。今回は目数が多いこともあって、解いてる最中は心底イライラしてしまいました。

yfwdとは何か

 yfwdと子音ばかりのこの単語、Yarn Fowardの略で、『糸を手前に』という意味です。表目を編んでいる途中で、この指示があった場合、糸を裏目を編むように奥から手前にもってこなければなりません。
 Halcyonのレース部分のパターンでは、このyfwdが奇数段で必ず出てきます。そしてsl 1, k 1, pssoと続きます。slはslip(目を滑らせる)、pssoはpass sliped stitch overの略で、滑らせた目を編んだ目に被せることを意味しています。つまり、この3つの略語は、右上2目一度をする手順を丁寧に説明している、という感じですね。

 yfwdも“sl 1, k 1, psso”もどちらも意味が分かるので、そのまま何も考えずに編んでいったのですが、ここで大きな間違いを起こしました。
 せっかくyfwdで手前に持ってきた糸を、次のsl 1ではそのままに、さらに次のk 1でわざわざ手前から奥に糸を戻し1目を編み、そしてpssoをしてしまったのです。ただ目を減らしただけ、しかも滑り目で糸を手前にしているので、なんだか見た目も変。そう思ったにもかかわらず、そのまま編み進めてしまったのでした。おバカ。

yfwdをする意味

 この段を編んだあと、次のレースのパターンに取り掛かったところで、はたと気づきました。
 そこでは、yfwdのあとにk2togとなっていて、これだと糸を手前に持ってくる意味ないじゃないか、と。あれ、も、もしかして……。

 そうなのです。すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、このパターンで出てくるyfwdは、Yarn Over、つまりかけ目(YO)と同義だったのです。

 yfwd, sl 1, k 1, pssoは、糸を手前にしたまま1目を滑らせ、次は手前にある糸を針の上から奥へ動かして表目を編むことで、sl 1の前にかけ目を作る、ということだったんです。これでpssoをすれば、右上2目一度で目を減らしていますが、かけ目があることで目が減らない、という仕組みです。

yfwd, sl 1, k 1, pssoのやり方(写真)

 まず最初はyfwdなので、糸を奥から手前にもってきます。

 次に、左針にかかっている目に、表目を編むように右針を入れます。

 編まずにそのまま右針へ滑らせます(sl 1)。

 表目を編むために、次の目に右針を入れます。このとき、糸は手前にあります。

 手前にある糸を、右針の上から奥へ持っていき、表目を編みます(k 1)。これでかけ目ができました。


 右針にかかっている滑らせた目(左から2つめの目)をそのすぐ左の表目にかぶせます(psso)。


 これで、yfwd, sl 1, k 1, pssoが終わり、かけ目と右上2目一度ができました。

yfwdはかけ目を作るための準備動作だった

 かけ目を作る、これがyfwdをする意味なんですね。ただ、糸を手前に持ってくるだけではなく、この次の動作をすることによって、かけ目を作る部分なのだと理解できました。
 分かってしまえば何てことはないのですが、yfwdがわざわざ書かれている意味に気づかないままだと、大きな勘違いが起きるかもしれません。いえ、そんな勘違いをするのは、私だけでしょう……恥。
 何はともあれ、早めに気づけて良かった。

 でも、なんでYOという記述ではないんでしょうかね。
 イギリスのパターンは、アメリカのとはまた違うんでしょうか。デザイナーさんにもよるのかな。

 やっと最初の模様編み部分を、正しく編むことができました。

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