糸をフェルト化してつなげる ~Riddari


 先日から編み始めたセーターRiddariですが、裾にある編み込み模様を終えたので、本体を茶の毛糸で編み始め、一玉めが終わりました。この一年ほどは100gの、つい先日編み終えたブランケットでは400gの毛糸玉を扱っていたからか、50gがとても少なく思えました。そして、本当にいま持っている玉数で編み終えることができるのか、少し不安にもなりましたが、それはまた別の問題。

 何はともあれ、新しい毛糸玉の糸をつなげなければなりません。

糸をどうやってつなげよう

 さて、このアイスランドの毛糸Léttlopiは、いままで使ったことのある毛糸のどれよりも、触り心地が少しごわつく素朴な毛糸です。こういう毛糸の場合、どうやって糸を接ぐのが良いのでしょうか。
 糸と糸のつなぎ方には、いくつか種類がありますが、基本的には結ぶやり方が多いように思います。
 ↓ 以前書いた、数種類の糸のつなぎ方を比べてみた記事です。

 ただ、今回使っている毛糸は、糸を結ぶつなぎ方でいいのか、というのは、編み始める前から考えていたことでした。糸が太いと、結んだときにその箇所がゴツゴツしてしまうのではないか、と思ったのです。

糸をこすって、揉んで、フェルト化させてつなげる

 今回使っている糸は、ウール100%。これを利用したつなぎ方を、ぜひやってみたいと思い、手でこすり揉んで、糸をフェルト化させてつなげるやり方をやってみることにしました。
 手でこすってつなげるやり方は、糸がウール100%であることが第一にして最重要な条件なのです。これならば、手でこすり続けると、だんだんフェルト化していき、しっかりと糸と糸をつなげることが可能なのです。

 私がいままでよく使っていた糸は、洗濯することを念頭に置いていたため、毛に化繊が少し混ざっているものが多く、この場合は手でこすってつなげるやり方は不向き。実際やってみたこともありますが、糸は絡むものの、フェルト化にすることはできず、ちょっと引っ張ると簡単に絡んだ糸が解けてしまい、つなげることができませんでした。

 ちなみに、ウール100%と明記されていたあるメーカーの毛糸で、このフェルト化させるやり方をやってみたことがあるのですが、なぜかフェルト化はおろか、糸同士を絡ませることすらできなかったことがありました。その糸は、触り心地が絹のようでスベスベしていたからかもしれません。ウール100%でもできない糸があることを知った出来事でした。

糸をフェルト化させてつなげるやり方

 そうと決まれば、さっそくフェルト化させるつなぎ方をやってみました。

 この糸は撚りがない1 plyだと思っていたのですが、編んでいると、よく糸割れがおきたため、撚りが少し甘い2 plyだということが分かりました(あくまで、個人的な見解です)。撚りを戻して割ってみると、下の写真のように、糸が二つに分かれました。

 二本に分かれたうちの一つをハサミで切り、もう一方の糸も同じように切りました。


 次に、切って1 plyにした部分を、水またはお湯に浸し、十分に濡らします。


 濡らした糸を軽く絞り、一方は左から、もう一方は右から手のひらに乗せ、ちょうど1 plyになった部分を重ね合わせます。あとは左右の手のひらを重ねて糸をこすります。様子を見ながらときどき揉んでは、ひたすらこすります。


 すると、糸同士が絡まり始め、次第にガッチリとしてきます。つながったところを引っ張ってみても解けなくなるまでこすり続け、無事フェルト化することができました。
 下の写真ではまだ少し濡れていることもあり、ほかの部分に比べると糸がぺしゃんこになっていますが、乾けば膨らむので問題ないと思います。

編地にも響かず、満足

 編み物をしていると、糸同士をつなげる作業が必要になってきます。今回使用している糸がウール100%だったこともあって、手でこすり合わせてフェルト化するやり方でつなげてみました。編地にも響くことなくつなげることができ、満足です。このセーターでは、このやり方で糸同士をつなげようと思います。

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