縁のi-cordをほどいて、前立て・衿を編んでボタンを付けました ~ひざ丈ロングカーディガン・お直し


 以前、ちょうどイギリスからドイツへ引越しをするタイミングで、ひざ丈ロングカーディガンを編みました。これは、日本で購入した本『セットインスリーブみたいな トップダウンのセーター』(日本ヴォーグ社、2014)に掲載されている、Isabell Kraemer イザベル・クレマーさんのon the beachの編み方を応用したパターンです。たまたま買っていたAran糸400 gの大玉があったので、それを使いました。

 書かれているパターンを少しだけ変えて編んだため、完成形が少々違うのですが、一番大きな違いは、身ごろと一緒に編み進めていく前立てをなしにして、前立て・衿をi-cordにして完成させている点です(下記記事は、縁をi-cord編みしたときのもの)。

寒い日に換気のために窓を開けるときなど、家の中が少し寒いかな、というときに羽織るのにちょうどよかったこともあって、完成後は家でよく着ていました。
 今年(2023年)は6月下旬に暑さのピークを迎え、そこから徐々に気温が下がり始め、7月中旬ごろから涼しい日が続いていたため、しまっていたこのカーディガンを出して着ていました。そんなときふと『家用のつもりだったけど、外でも着たいなあ……』と思うようになったのです。せっかく編んだのに、家だけで着るのはもったいない(?)と。そう思い始めたら止まらなくなり、外でも着られるようにしようと余っていた糸の残量を確認してこれなら大丈夫そうだと確信し、ついに実行に移すことにしました。

 おおざっぱですが、手順は次の通り。

◎ボタンとボタンと留めるためのループほどき、縁のi-cordをすべてほどく
◎左右前身ごろの拾い目の数と、後ろ身ごろの拾い目の数を確認
◎縁から目を拾い、2目ゴム編みをする
◎途中、ボタンホールを縦向きに入れる
◎2目ゴム編み止めをして完成

 サラッと書いていますが、これがえらく時間がかかりました。目数が多すぎて編むのが大変だったことと、初めてやってみるボタンホールの編み方に少々苦戦したこともあって、結局取りかかり始めてから完成まで四日くらいかかりました。

 本体を編んだときはデザインを少々変えただけで、全体的な形はパターン通りにしたため、本に掲載されている設計図を見ながら目を拾うのはさほど難しくありませんでした(それでも何度かやり直ししてるけど)。普通、前立ては、段数と拾い目数が違うものですが、そこまでする気力はなかったので、本体を編んだときよりもかなり細い針(本体は5,00 mmを使っており、今回前立て・衿を編むのに使ったのは3,75 mm)で段の数だけ目を拾っています。細い針を使ったことで前立て・衿の目がキツめになったおかげか、そんなに違和感のあるものとはならなかったように思います。
 ボタンホールの位置は、右身ごろの段数から計算して割り出し、7か所を開けました。このお直しをする直前くらいに、ボタンホールを縦向きに作る簡単な方法を知ったため、それをさっそく使っています。

 裾・袖口ともに2目ゴム編みにしていたので、前立て・衿も2目ゴム編みとしました。そして編み終わりは2目ゴム編み止め。ゴム編み止めをするさい、止め糸は編み地の約3倍の長さが必要ですが、これをひざ丈ロングカーディガンに当てはめると、なんとその長さは6 m弱……。長すぎー! そりゃもう大変でしたが、根性でやり抜きました。

 5目分を使ったボタンホールにしたら、思ったより大きな穴(20 mm)なってしまったため、ボタンは23 mmを購入。7つ縫いつけて完成となりました。

 やっと外出着っぽい出来になったので、完成した当日、さっそくこれを着て散歩にでかけました(このとき、外気温は13℃くらい)。薄手のカーディガンだと寒いけど、上着を着るほどではない、でも何か着たい、というときにピッタリなものになったと思います。やっぱり外で着られるのうれしい。

 ただ、i-cordで縁を編んで完成させたときは、私の技術的に前立て・衿をこうやって編むことは無理だったと思うので、当時i-cordにして完成させたのは、あれはあれで良かったと思っています。
 
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