Käppchenferseというかかと編み ~Flechtwerk


 くつ下のFlechtwerkは、いよいよかかとまで来ました。


 以前購入した、ドイツ語で書かれたくつ下の編み方の解説とパターンが掲載されている本Socken stricken (Manuela Burkhardt, TOPP, 2015)より、Flechtwerkを編んでいます。

 “Socken stricken”については↓下記記事に詳細を書いています。

 Ravelryでのページは↓こちら(パターンはオンラインなどでの個別販売はされていません)。


 Flechtwerkのパターンが載っているSocken stricken(上記にある本)には、Bumerangferse ブーメランフェアゼ(英語圏でいうShort Row Heel、Bumerang Heel)と、Käppchenferse ケップヒェンフェアゼ(英語圏でいうHeel Flapのようなもの)の二つのかかとの編み方が紹介されています。いま編んでいるFlechtwerkはKäppchenferseを採用しているので、ドイツ語を解読しつつ、出版社が用意している動画も参考にしながら編んでみました。多少の違いはあるものの、手順は英語圏のHeel Flapとほとんど同じ。ただ、細かいところが多少違うため、新鮮な気持ちで取り組めましたし、似ているようでちょっと違うやり方がおもしろかったです。

 なお、Käppchenとは、「キャップ」や「マント」、または「くつ下のかかと布」という意味であるKappeと、「小さいもの・かわいらしいもの」などを表す-chenがくっついた言葉です。英語のflapが「パタパタ揺れる」または「はためく」といった意味があるので、この部分をそう表現しているのだとすれば、Käppchenは「小さくはためく(もの)」とか、そんな感じかもしれませんね。ちなみに、Rotkäppchenは「赤い」「小さなマント」で、グリム童話の『赤ずきんちゃん』のことです。

 編んでて気づいたのですが、見た目がDutch Heelによく似てるような……。Dutch Heelを編んだことがないのではっきりとは言えませんが、もしかしたらKäppchenferseとDutch Heelは同じか似てる編み方なのかも。

 かかとを編むことで覚えた編み物のドイツ語は、下記の通り。

◎ glatt rechts:メリヤス地、stockinette stitch (st st)
◎ 2 Maschen rechts zusammenstricken:左上2目一度、knit two together (k2tog)
◎ 2 Maschen rechts abgehoben zusammenstricken:右上2目一度、slip slip knit (ssk)

 動きを言葉で説明しているのはドイツ語も英語も一緒ですが、ドイツ語はこれを英語みたいに略したりするのかなあ。例えば、左上2目一度は、2 M re zusammenstr.までは短くできそう。右上2目一度は、abgehobenをどう略せばいいのか分からないので、2 M re abgehoben zusammenstr.かな。長すぎて略されてる気がしない。
 持っているほかの二冊を見てみたら、左上2目一度はRechtsneigung レヒツナイグング、右上2目一度はLinksneigung リンクスナイグングという表現がありました。Neigungとは「傾き」のことなので、Rechtsneigungは「右傾き」、Linksneigungは「左傾き」とどちらも見たまんまを言っているのが分かります。日本語の場合は、例えば右上2目一度は「右側の目を上にして2目を一緒に編む」というふうに編む過程を表現した名前なので、それはそれで分かりやすいと思うのですが、見た目を言葉にしている英語やドイツ語とは左右が逆になるので、その辺はちょっとややこしい。
 
 さて、懸念していたかかとが編めたので、あとは足部分を編めば、残るはつま先だけです。つま先も英語圏のくつ下のパターンでは編んだことがない(というか、そもそも見たことがない)編み方です。楽しみ。
 
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